あれは今から約6500万年前、地上に「サル」(霊長類)と呼ばれる動物が出現した。
それからいろいろあって(適当)、2500万年前頃、ヒト上科がオナガザル上科から分岐した。

ヒト亜科がオランウータン亜科と分岐したのは約1400万年前のことである(上図参照)。
身長約3m、体重約300- 540kgに達する史上最大の霊長類ギガントピテクスは、今から約100万年前前後に出現したと見られ、30万年前頃までは化石によってその生存が確認されている。
ギガントピテクスは進化系統上オランウータンよりヒト属に近縁で、ゴリラほど近縁ではない位置にある絶滅種と捉えられている。

ギガントピテクスの生存期間はホモ・エレクトゥスが栄えていた時期と重なる。
歴史の教科書などでは長らくアウストラロピテクス(約400万年前 - 約200万年前)が最古の人類とされてきたが、現在では新たな化石の発見によって、アルディピテクス(約580万- 約440万年前)、オロリン(約600万年前)、サヘラントロプス(600万年~700万年前)が最古の人類の新たな候補として浮上している。
アルディピテクスやオロリンが現代の人類の直接の祖先であると証明されれば、古人類学のこれまでの定説はおおきく覆されることになる。
サヘラントロプスは、時代的には、ヒトがチンパンジーと分岐したころ、あるいはその直前に当たると考えられているが、この分岐の前か後かは論争中である(アルディピテクス、オロリンとの関係は現在のところ不明)。

アルディピテクス
話は変わるが、これまでの定説では、チンパンジーと最も近縁なサル類はゴリラではなくヒトであるとされてきた。
ヒトとチンパンジーの遺伝子の99パーセントは同じであるという話を聞いたことがあるかもしれない。
しかし、現在ではこの説は専門家のあいだではほぼ否定されているようである。
最近発表された研究では、ヒトのDNAはチンパンンジーよりもむしろゴリラに近いことが示唆されている。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2863857/8608200
というわけで、次回はゴリラの話をすることにしよう(無理矢理)