「結果をすぐに求めないことです。」
ある英語本の著者の言葉です。
人はすぐに答えが欲しいと思ってしまいます。
特に今の世の中は効率が重視されるため
色んな「ショートカット」が生まれ
それによって、何でも近道できるような幻想が生まれました。
けれど、学びは時間がかかるものです。
時間のかからない学びは、
本質的な学びではありません。
ものごとは、時間のかからないことよりも
時間のかかることの方に本質が詰まっています。
本来、学びというものは
それまでの思考の中にないものを取り入れ
それを応用する力をつけることです。
とうぜん、ないものを取り入れるということは
頭の中のスペースを空けて
既存のものを書き換えたり、融合させたり、
じょうずに並べたり、しないといけませんし
時間のかかる作業になります。
そして応用する力というのは
それ以上に時間がかかります。
繰り返し繰り返し、取り入れたものを使い
考えてまた繰り返す。
そして少しずつ、少しずつ、
なだらかな階段をあがってゆく。
そう、階段は「なだらか」なのです。
だから、なかなか景色が変わらないように見える。
景色が変わらないから
ジレンマに陥る。
けれど上がっていくうちに
少しずつ高くなり、続けていくことで
最初の位置から比べると
ずいぶんと高くなることができるのです。
途中で上がるのをやめないこと
もちろん引き返さないこと
ラクなほうへ引っ張られて、
一気に階段を逆向きに降りていかないこと。
すぐに結果の出ることは
すぐに廃れて失われます。
暗記したものは、忘れるのも早いように。
すぐに結果の出ることなんかに価値はないのです。