奥さんが帰ってきたらご主人が倒れていると走り込んで来られた時に、妻は躊躇なくかけて行き、可能な限りの応急処置をし、奥さんに付き添いながら、救急車に乗り、病院へと向かい、後から私も病院へと向かいました。それは元看護師だったとかいうことではなく、なんの躊躇もない行動だったと鮮明に記憶しています。
一命は取り留めたものの、長い闘病生活、ご本人もご家族も大変だったと思います。
その後も、実は同じようにご近所の独り暮らしの方が倒れられたときも、躊躇なくその家の応接間のガラス窓を一緒にいた男の方と叩き割り、同様の応急処置をしたと町内の方達に後でお聞きしました。
その方は不幸にも倒れられてから半日以上が経過しており、残念ながらお亡くなりになりました。
その度ごとに起きたことに正対したが故に抱えるやりきれない思いを妻は抱えています。
同じ時期に開発された団地、周りには私の親の世代の方達が独居又はお二人で住み、私と同世代の子供たちは多くは県外にいます。
独居老人が突然倒れた場合、いくら普段ご近所同士でやりとりがあっても、夜の19:00以降であればアレ?と思った近所の方が動くのは早くて翌朝8:00以降、救うことができる確率はとても低いです。
また、ご夫婦二人で住んでいても、日常生活を過ごすためには、買い物をはじめ家を留守にすることは避けられず、買い物から帰ってきたら倒れているのを発見することがおおく、時としてやはり数時間が経過してしまいます。
もうすぐ老々の側に否応なしに入っていく私も含めこの町内、とりあえずこの小路の者同士、挨拶を交わしつつ、どうやって生きていくのか
躊躇なく飛び出し、可能な限り迅速な応急処置を試みる妻を見て、到底自分にはできないことであり、それを理屈抜きにできる妻を尊敬しつつ、とりあえず妻の内心の消化のために帰宅後、聴くことに専心しようと
少なくともこの小路の方達と挨拶はきちんと、話しかけられたら時間の許す限りお話をしようと