~海を愛し海に守られた乳がん日記~
Amebaでブログを始めよう!

今日から今年2019年の8月がはじまりました。

 

すっかり湘南は連日真夏日で

海は海の家が盛り上がり賑やかです。

 

今年の春、3月4日に乳癌温存手術をし、

令和になった5月2日に放射線治療を終えた私は

今朝もタモキシフェンを内服し、

今日も大好きな海に行く予定です。

 

私は右胸の乳癌の温存手術で、

転移がないかの右脇リンパの切除をし、

術後の病理結果で癌の種類は粘液癌とわかったので

手術後は放射線治療とホルモン治療5年です。

 

今年の2月18日に乳癌と告知されてから

本当に怒涛の毎日で、検査も手術も放射線治療も

何もかもが本当に辛くて苦しくて

とても先の事なんて考えることもできませんでした。

 

放射線治療が終了してからは

放射線を照射した皮膚や心の副作用とたたかいながら

先生から安静を言われていた目安の1か月後が過ぎた

6月初旬から大好きな海も復活しています。

 

今は大好きな海で毎日のようにサーフィンをし、

先日は思い切ってビキニで海で遊びました。

 

どんどん心が強くなり、気持ちも強くなり、

乳癌になる前より色んな事に積極的になった気がしています。

 

私は右胸の下側から外側の癌を切除したので

その部分がえぐれていて、乳輪周りにメスが入っています。

えぐれた部分に何も入れていないし入れる気もないので

右胸はいびつな形にはなっています。

 

けれど私の執刀してくださった先生が

本当にきれいに手術してくださったので

この今の右胸はとても愛おしく感謝のかたまりです。

 

水着にはパットをいれて形を整えていますが、

なかなかうまくフィットして固定するのも難しく、

海でサーフィンしたり遊んでいるとパッドずれてしまったり、

水の重みでパットが下がったりして最初は気になっていました。

 

けれど今では心が強くなったこともあり、

「こんなとこに胸があるー(笑)」と笑えています。

そして何もなかったようにクイっと胸の位置を整えます。

 

特に水着や体にフィットするウェットスーツを着ていると、

私の胸を見て違和感を感じる方もいるかと思いますが

”恥ずかしい”という気持ちよりも”見るならどうぞ”という

精神的にも自然な強い気持ちになりました。

 

こんな気持ちになれる”今”があるとは、

乳癌を告知され、手術や治療の渦中にいるときには

ただ必死な毎日で全く思うことは出来ませんでした。

 

放射線治療後の安静期間を終え、大好きな海に戻り、

自分の日常生活も少しづつ戻り始め、

必死だった乳癌の治療の時間が少しづつ過去になり、

自分がしたかった幸せな時間を増やしていきました。

 

今もとても元気で幸せな時間をすごしています。

乳癌や癌、大病は経験しないにこしたことはないと思いますが、

 

私自身、乳癌を経験したことが

私の人生の大きなリセットとなりました。

 

肉体的にも、精神的にも、

価値観、感情、気持ち、人に対しての思い遣り、とらえかた、

全ての人生感が生まれ変わることができました。

 

私は42歳で右胸の異変に気づき乳癌を告知され、

乳癌手術後の一番辛かった怒涛の中で43歳になりました。

 

42歳にもなると自分の生活リズムも出来上がっていて、

色んな現実的なことから自分を変化させることも勇気が必要で、

なかなか日常を変えることは難しくなります。

 

何かに気付いていても気付かないふりをしたり、

変わりたくても変わりづらかったり、

仕事や家庭、毎日の生活におわれて自分を優先できなかったり、

とても大切なことですが”今このまま”を選んだりしています。

 

そういった全てのことから、

今回の乳癌は私をリセットさせてくれました。

新しく生まれ変わらせてくれました。

 

今はまだ仕事復帰はしていませんが、

もう少しゆっくり体と心を元気にパワーアップさせて、

生まれ変わった私が安定してきたら

仕事も復帰したいと思っています。

 

そしてその未来の仕事は、

今まで安定のためだけにしていた慣れた仕事ではなく、

やりたいこと、やりたかったことにチャレンジしようと思っています。

こんな気持ちになれたのも乳癌を経験したからです。

 

あと最近は乳癌闘病中にお世話になった方に、

元気になった私の姿をお見せするようにしています。

そしてお顔を見て、笑顔で言葉でお礼をお伝えしています。

ここまでくるのに手術から5か月かかりました。

 

だから最近本当に思うのは

今こんなに元気な私も乳癌を告知され、

検査や手術や治療の渦中では今が必死で

本当に全く余裕なんてありませんでした。

 

肉低的にはもちろん、

精神的にも本当にズタボロでした。

 

自分で自分のことをせめつづけたり、

時に主人にあたりちらして辛い思いをさせました。

 

見る景色の色もなくなっていたような毎日で

辛くて苦しくて手術後の痛みを感じながら副作用とたたかい

終わりのない不安を感じていました。

 

本当に最近やっとです。

笑顔で元気にお世話になった方々にお礼をつたえれるまで

ここまで元気になるまで時間は必要でした。

 

だから本当に思うのは、

今現在、乳癌や癌や大病され闘病されている渦中の方、

どうか今は周りのことではなくご自身のことだけ考え

ご自身の身体と心を大切にご自愛されていただけたら

私はとても幸いに思います。

 

私も渦中では全く考えられませんでした。

考えているつもりでも考えがおかしなほうにいってしまったり、

気持ちを伝えたいのに、感謝を伝えたいのに、

辛いことをいってしまったり、相手と自分を苦しめました。

 

今だから言えるのは、

自分の命をかけた本当に辛い治療の渦中では

自分の気持ちを言葉や行動で表現するのは

どれだけ想いがあっても難しくて当然だと思います。

 

だからたまたまこのブログを見てくださっている方が

今現在、辛い治療中、闘病中で、病の渦中にいらっしゃるなら、

 

今ではなく、元気になったらいっぱい恩返しできるので、

今はご自身の事だけを考えて、どうか大切にご自愛ください。

 

自分はわがままだとか、勝手だとか、悪いとか、

そういったことを思って自分を責めたりもされないで、

どうかご自身のことだけ大切に集中して、

元気になるために少しでも穏やかに治療に専念できること

私はここから祈っています。

 

私は粘液癌で初期だったこともあり化学療法はしていません。

化学療法の辛さを身を持って経験していないので

軽々しく言葉にできませんが、本当に辛い治療かと思います。

 

どうか時間をかけてでも

一歩づつゆっくりでも進み続け

笑顔が輝く日が来ることを

心から応援しています。

 

 

やっぱりブログを書き始めると

私もいろんな気持ちが溢れて

止まらなくなります。

 

 

色んな方のブログを読ませて頂き、

勇気を頂いたり、自分と重なり涙がでたりします。

心から感謝いたします。

 

 

 

 

 

2019年8月1日の夏に感謝をこめて

 

message from setsuko