「スーパーマグナム ブロンソン没後15周年 特別版 Blu-ray」
そうか、もう没後15周年か。Mr.マンダム、チャールズ・ブロンソンのライフワークと言えば御存じデス・ウィッシュシリーズ。74年の「狼よさらば」に始まり、「ロサンゼルス」「スーパーマグナム」「バトルガンM-16」「狼よさらば/地獄のリベンジャー」と続きました。今回は第3作目「スーパーマグナム」を初Blu-ray化。
何と言っても目玉はTV版日本語吹替。実は、デス・ウィッシュシリーズ全5作がDVDになった際、「狼よさらば」「ロサンゼルス」にはTV放送時の吹替がカット部分を追録して収録しているという贅沢仕様だったのに対し、以降の3作は追録どころか吹替すら入らないという残念仕様に。しかしやはりブロンソンと言えば故・大塚周夫氏の吹替。長年、3作目以降の吹替ソフト化が待たれていました。なので今回はやーっとやっと収録だと、これだけで諸手を挙げて評価したいところ。
さっくり評価
映像:4.5
音声:4
特典:5
=映像=
MPEG-4 AVC、16:9ビスタサイズ、本編91分
グレインが乗ったフィルムライクな映像です。鮮烈な高画質、という訳ではありませんが、まあ良好な画質でしょう。
ところで今回は16:9ビスタサイズでの収録でしたが、DVD盤の方が4:3スタンダードサイズで画角が広いです。こちらもとっておきたい。
↑DVD盤。
=音声=
①英語DTS-HD Master Audio 2.0chモノラル
DVD版はただのモノラル音声でした。ややグレードアップ。
②日本語DTS-HD Master Audio 2.0chモノラル
大塚周夫=ブロンソンの日曜洋画劇場放送版(1988(昭和63)年7月10日)初収録。ノーカット。
英語・日本語ともにDTS2.0chモノラル(余談ですが、ステレオ化したモノラル音声を私は「ステラル」と呼んでます)を収録。英語は5.1chの多チャンネル音声も収録すれば面白かったかな、という印象。前述の通り、大塚周夫氏によるTV版吹替音声が収録されているのがポイント高めです。ホントはここで5点かな…と思いましたが、残念な点が一点。実は、本作にはブロンソン=磯部勉氏による吹替版も存在しているのです。少し前、BS局で大塚版を放送しようと思ったら音源が紛失していた為、磯部氏による新録を敢行して放送したとかいう話です(Blu-ray化に当たっては大塚版の音声を視聴者から募集し収録)。大塚版が収録されただけで御の字ではありますが、せっかく発売するなら磯部版も入れてほしかったなー…ということでややマイナス。まあ、発売から間を置かずにBSで再放送されたんですけどね。
=特典=
①オリジナル予告編
②「メイキング・オブ・スーパーマグナム」(約22分)
公開当時のTV特番。撮影風景や本作について語るブロンソンも見どころですが、TV特番が故に本編映像中の「F○○k」が「ピーー」で処理されているのもなんかツボです。つい先日発売されたスティングレイ版「スペース・インベーダー」Blu-rayにも同じTV番組の模様が入っていましたね。
③「TV放送時のダイジェスト版リメイク」
日曜洋画劇場放送当時、尺の都合で本編開始前に流していたダイジェスト版をHDマスターでリメイク。詳細は後述。
本ソフトで一番評価したいのはこの部分。量は全然多く無くて、「オリジナル予告編」「メイキング・オブ・スーパーマグナム」「TV放送時のダイジェスト版リメイク」の3つだけなのですが、この「TV放送時のダイジェスト版リメイク」が素晴らしいです。
本作はフル尺で91分。2時間の映画番組で放送できる尺は大体93分前後なので、ノーカットで放送しても数分尺が余るわけです。その余った尺を埋めるために、TV放送時は本編開始前にダイジェスト版を流していたのです。このダイジェスト版をHDマスターでリメイクしたのがこの
「TV放送時のダイジェスト版リメイク」。とりわけ本作のダイジェスト版はメチャメチャかっこいいんですね。小林清志さんによるナレーションの文言一つを聞いてもかっこいい。
「無法が支配するニューヨークの街に、あの男が帰ってきた! ポール・カージー!」
「無力な警察には、任せておけない! 悪を狩り、正義を行うのに、理由は要らない!」
「奴らは、俺が処刑する!」
んほおお。これを収録せずに、何を収録すると言うのか。「厳選洋画劇場」スタッフさんの“分かってます度”が大変高いです。
しかし、この特典はここで終らない。実は本ディスク、“隠し特典”があります。メニュー画面をいじくりまわすと出てくるボタンを押すと…。なんと、このダイジェスト版からシームレスに吹替版本編に移行して再生する、言うなればTV放送版再現機能が付いているのです。ダイジェスト版でボルテージを上げてからの本編…。こんなに興奮することないですよ!もう、5点通り越して6点ですよ。この特典だけで買ってよかったと言えます。こういうダイジェスト版、長めの映画(「大脱走」とか「ラストエンペラー」等)を数回に分けてTV放映した時とかにもあったりするんですけども、特典として収録された例は本作と「テンタクルズ」Blu-rayぐらいなものなので、大手発のソフトでも収録してほしいなあ…と思う次第です。あるとないとじゃ、ボルテージの上がり方が違います。
もう一つ、初回生産分には特典DVD、その名も「厳選洋画劇場プロモーションDVD」が付属。過去シリーズ全4弾のPVと、今シリーズ2本目「パニッシャー」でドルフ・ラングレンの吹替を担当した大塚明夫氏へのインタビュー映像が収録されています。
「スーパーマグナム」Blu-ray、総合的には満足度は高いかと思います。私的にはやはり隠し特典のTV放送版再現機能のポイントが高い。今回の「厳選洋画劇場」4作のうち、「ブラジルから来た少年」「ダイヤモンドの犬たち」に関してはTV放送のカットをすっ飛ばせる機能が付いていたので、「ダイジェスト版が入るなら、やはりTV版再現機能つけてほしいな…」と考えていましたが、まさかの実現に小躍りをしてしまいました。

