- 前ページ
- 次ページ
ある人が言った。
『誰かの一番になりたい』
そんな純粋な言葉は
私にはもう失われた言葉だった。
希望、理想、夢
そんなものは持っているだけで
傷つくのだから。
現実は優しくない。
何度も傷ついた結果
得た教訓。
それでも、
そんな戯言でも、
純粋なそれは
心を揺さぶられた。
なんで?
とか、
何にも意味なんてない。
何も意味なんてなかった。
渦の中にいると、その状況に
意味を持たせたくなる。
意味があると思えることで
救われる。
けれど、意味なんてなかった。
私のそれには、
何の意味も無かった。
ただ、ひたすら苦しんで
苦しまされて、
振り回され、
泣かされた。
そこに何も意味は無く、
意味があると思うことで
どうにか乗り越えようとしてきた。
それはすべて
ただの自分を慰めるだけの術だったんだ。
気がつけば、何もなかったのだから。
得たのは、
悲しみと、苦しみ。
身も、心も、時間も、何もかも。
疲れ切って、使い切って。
やっと気がつく。
意味など何もなかったのだと。
苦しいだけの
時間だった。
でも、ありがとう。
気が付けたことに。
ありがとう。