上の娘がこの春から大学生になりました。
第1志望の芸術大学に合格し、上京しました。
学校に行けなくなった高校1年の半ばから苦しい時期があり、高校2年生の4月に通信制高校に転校しました。
通信制高校生になり、管理教育・受験のための課題とテストに追いまくられる毎日から離れ、娘は息を吹き返しました。
将来の進路や志望大学も、一旦全てリセットして、のんびり好きなことだけに没頭し、有り余る時間を自由に過ごしました。
好きなことが、それが原動力となり、将来の夢や希望する大学も明確になってきました。
この時に本人が将来にやりたいと言ったことは、正直、頭の硬い私たち大人にとっては、その夢は実現することはほぼ不可能だと思いましたし、お金を稼いで生活することもおそらく難しいのではないかと思われるものでした。
それでも、私は嬉しかったです。
もし、今までに挫折がなければ、親として、もう少し無難な道をすすめてしまっていたのかもしれません。
学校に行けれなくなり、無気力で、投げやりになり、暗くなってしまった時期があったからこそ、娘がキラキラした目で目標に向かう姿が嬉しくて、どんなことでもなんでも応援しようと、心の底から思いました。
大学受験をする過程の中でも、娘の夢や価値観は、関わってくれる大人や仲間の存在で世界が広がるとともに、また少しずつ変わってきました。好きことがきっかけとなり、娘は広い世界へ一歩を踏み出すことができました。
無事に大学生になり親元を離れ、上京する時にも、私は心配が尽きず、心臓が痛いような感覚が続きました。
大学のコミュニティの中にうまく自分の居場所を作れるのか、生活が自分でできるのか、勉強についていけるのか・・・。
今のところ、心配無用でした。
好きなことが同じの才能溢れる、魅力的な友達がたくさんでき、大学の授業も楽しくて楽しくて仕方ないよう。
地域と大学の連携型の課外活動にも積極的に参加し、地方行政と芸術についても学んでいます。
湧き出るアイディアを仲間とブラッシュアップしている最中だそうです。
とにかく、制作するのも、仲間の制作物を見るもの、何もかも刺激的で夢中に生活しています。
また、これから制作の苦しみにぶち当たるのだと思いますが。
将来やりたいことも、またどんどん変わっているようです。
新しいことを学ぶと、こういう道もあるんだな、自分はこういうこともやりたいな・・と、将来の夢も膨らむそうです。
一人暮らしも快適そのもの。
実家より一人暮らしの方がいいそうです。
それはそれは、なにより。
とてもとても手がかかって、大変だった子育てが、あっという間に手から離れていきました。
すごく不思議な感覚です。
今まで何をしてても頭の中は子どもたちのことがあり、物理的にも常に子どもの時間を意識しながら動いていました。
私も、今までやれる子育ては必死にやり切った感があるので、寂しさというよりは爽快感があります。
上の娘の不登校の対応のことを振り返るなら、下の子の不登校の経験があったおかげで、全日制高校にしがみつくことなく、すぐに方向転換したことがとても良かったです。
娘は下の子ほど深い傷をおうことはなく、エネルギーを枯渇するほどではなかったので、早く回復しました。
子どもが安心して通える学校でなければ、学校が子どもにあってないのです。
子どもが学校に合わせる必要はないと思います。子どもに合う環境を探せばいいのです。
安心が保証されれば子どもたちは、本来の力を取り戻せるのだと思います。
まだ私は下の娘の子育て真っ只中ですが・・・。
その娘も高校1年生になりました。
また、その報告もします。