はるかが何度か身を置いていた同様のスペースに、ワタシは居る。

それは、逃げや叫びからではない。

どうなるかわからない苦しさから逃れるため。

はるかの入院動機は、
「死にたくなるから、それを避けるため」だった。
私のソレは、死にたいからでなく、
「苦しすぎるから発作的衝動を起こさないため」だ。
限りなく似ているようでいて、少し違う。
しかし、両方とも、死にたいのではなく、生きたいの裏返しの表現
死にたいと言葉では叫びながら、それは、「=生きたい」の裏返しなんだと、今になって、ようやくわかってきた。



そこは初めての場所だったけど、私はどんなところかある程度は知っていたので、それほど怖くなかった。

……ウソ、少しだけね、怖かったヨ。

でも、私は自分にとってベストな選択として選んだ。

病院に着いた時、夜はもうとっぷりと更けてい
た。



簡単な診察、入院に関する説明、書類に必要事項を記入サインした後は、眠るだけだった。

眠ることだけが、ここでは私の最も必要なコトだった。

それだけでいい。

私は、安心して、その夜、すぐに深い眠りに落ちた。









「はるかの絵の本」復活しました。
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