ああー、あー、いっぱい思い出したよ、チオちゃん!



おととし、四天王寺さんにチオちゃんとお参りした帰り、参道にあるカフェでランチを食べた。
アジアンカレーセット。美味しかった。

店の中には、蓮の花や木仏なんかが飾ってあって、でも夜にはバーになるみたいで、不思議な空間のお店だった。

それから、2人でうちに帰って、チオちゃんはその夜、わたしんちに泊まった。

次の日、とりとめのないおしゃべりをしながら、、
その間、私はいつものように落ち着きなく、あふれ返るモノ、コレどないしよー?コレもどうしよう??とあたふたしてたら、
「アンタは明後日、行くんやろ、早よバッキングしたらいいから」といってくれて、私は旅行の荷造りをし始めた。

私が荷造りしてる間、
棚の中に、途中まで編んで、仕上げの一歩手前で放ったらかしにしてた編み物のベストが見つかって、「もう、こんなん、する気起こらへんねん…捨てるわー!」と言ったら、、、
「ここまでやってんねんから、私が仕上げたるわー」とチオちゃんが、残りの部分、肩と脇のはぎ合わせを黙々としてくれた。

その頃の私は何かを創るというエネルギーが全然なかったし、もう、長いこと(はるかと一緒に生きていた時からのもので)掘ったらしにしていて、なんだかいやになっていた。
それをチオちゃんが編み上げてくれているので、「それ、チオちゃんにあげるから…」そんな事を言った。

「もう少しやん!やれば出来上がるって!」そう言いながら、黙々とやって、1〜2時間でベストは仕上がった。
二人で交代に着てみて、チオちゃんには少し小さくて、結局、「ハイ出来たやろ」と、私に渡された。

この毛糸は、高校生の頃、この微妙なピンクのスラブ糸とモヘアのグレーの色が気に入って2本合わせで、初めはその当時流行ったかなり大きめのカーディガンに、それから、大きめは時代遅れな感じがして、またほどいて、違う形に変えて小さめのカーディガンに、、、それから、また気が変わって、ほどいて、新たに、ベストに編み直そうとしたモノだった。


はるかは私がするその様子をそばで見ていた。「お母さんてほんまに呆れるよな…この毛糸、3回編み直してるねんで〜」と言いながら、なんかそんなひつこい作業、ほどいたり、輪っかにしたり、洗ったり干したりするのをはるかも手伝ったりして、その間、はるかが私のそばにいたのを思い出した。
途中まで編んで、投げ出したモノを、
それを、チオちゃんが、完成させてくれて、今ここにある。

いちばん始めは高校生、それから大人になって、また生まれ変わり、又々、生まれ変わろうしたけど、ゴミに捨てられる手前で、チオちゃんが仕上げてくれたベスト。

私は全サイズ揃った竹の編み棒セットを母からもらっていて、チオちゃんが、「あっち(ベルギー)にはプラスチックの編み棒しかないねん、やっぱり竹の編み棒の方がいいよなー.どこにも売ってないねん」と言うので、その竹の編み棒セットはチオちゃんにプレゼントした。
チオちゃんはとっても喜んでくれた。



こないだの葬儀で、、2人の娘ちゃんは揃いのスヌードを肩にかけていて、「コレ、ママが編んでくれたのよ」と言っていた。
たぶん、私のあげた竹の編み針で編んであげたのかもしれない…

編み針、置いていって、チオちゃん、あんなにあんなに喜んでいたのに。



(写真を探したけど見つかりませんでした〜〜〜とってもチカレタ〜!どこに隠れてるのか?)



読んで下さった皆様、とりとめのない長い話しになって、ごめんなさーい。








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