現在、日本で着床前診断(PGT)を受けようとすると、全額自費になるため高額な費用がかかります。どのクリニックを選ぶか、いくつの受精卵を検査に出すかにより金額の違いはありますが、採卵→培養→胚盤胞の検査(バイオプシーをして検査会社に送る)→胚盤胞凍結の流れを1回するだけで100万円以上かかってくるところがほとんどです。


しかもそれほどの大金を費やしたとしても、正常な胚が見つからなければ移植に至らず、また最初からやり直しという何とも経済的に非現実的な検査であることがわかります。


さて、こんなにも高額であるのに、着床前診断を必要としている人々は多くいます。私もそのうちの1人ですが、やはり自費診療は経済的に現実的でなく行うことができません。


私は過去に3回流産しており、その後の検査で転座があることが判明し、今後も流産を繰り返す可能性が高いことがわかっています。


正直これ以上、正常な精神状態を保ちながら妊活を続けることは難しく感じています。流産を繰り返したことで精神的に落ち込む日が増えて、最近は人と関わることが辛くなってきています。また同じことを繰り返すのではないかという不安に脅かされ、前に進みたくとも進むことができない。そんな状況です。


せめて転座があるとわかっている人だけでも先に保険適用で受けさせてくれませんか。と何度心の中で叫んだことか。なぜこんなに辛い思いをした上に高額な医療費を支払わなければ適切な治療が受けられないのか納得がいきません。先進医療に承認されるだけでも長い時間がかかっているのですから。


実際に必要としている人たちがどれだけ精神的に辛い経験をした上で着床前診断を受けることを望んでいるのか...悲しきかな、この悲痛な叫びはお国の人にはなかなか伝わらないでしょう。


妊娠することができる年齢には限りがあります。

1日も早く着床前診断が受けられる日を待ち望んでいます。