「心を開いて向き合えば、相手も向き合ってくれると信じていた…」 | やさしいカウンセリング 心屋*東京都

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東京で活動している、心屋認定カウンセラーです。
元・保育士、元ひきこもり。

現在、親子(父・子)でカウンセラーとして活躍中♪

同じ専門学校に通っていた友達が、遊びに来た時の話です。

 

 

電車で30分くらい離れたところに住んでいる友達でね。

 

なんのことはない。カードゲームとかやって、お菓子を食べて、楽しく遊んでいたんですけど

 

 

ふいにその友達が「話したいことがある」 と言って、かずちゃんは話を聞いたんです。

 

 

 

 

 

「今まで隠していたけど、俺は昔みんなにハブられていた(仲間外れにされていた)…」

 

彼は話し始めました。

 

 

正直びっくりです。

 

なぜなら、彼はみんなから愛されているキャラだと思っていたし、当時(専門学校時代)はそんな素振りを見たことがなかったから。

 

 

 

 

 

話を聞いていくと、

 

 

一緒に飯を食って、一緒に遊んで、仲が良かった友達たちに、ある日突然 仲間外れにされた…

 

訳が分からない

 

どうして?

 

くやしい

 

信じていたのに

 

 

 

そんな言葉が次々と彼の口から出ました。

 

 

 

 

 

そして彼のすごいところは

 

「仲間を信じられなくなったらおしまいだ!」 と思って

 

自分のことを仲間外れにした、一人ひとりに、正面からぶつかったそうです。

 

 

だけど、誰一人まともに話し合ってくれなかった。

 

嘘だらけ、はぐらかし。

 

 

 

「正直に付き合えば、届くと思っていたのに!」

 

 

彼の心は深く傷ついたのでした。

 

 

 

 

もう誰を信じていいか分からない…と、思ったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

それでかずちゃんは、彼が落ち着いているのを見計らって、聞いてみたんです。

 

「君のことを仲間はずれにしたそいつらが、何を考えていたか分かる?」

 

 

 

分からない…分からない…

 

彼は頭を抱えて、考え込んでいました。

 

 

 

 

「うん、分からないと思うよ。あと10年経っても分からないと思う」

 

かずちゃんが言うと、彼は少し怪訝な顔をしました。

 

 

かずちゃんは、言葉を続けます。

 

「それでね、彼らが何を考えていたかは、俺も分からないし、世界中の誰も分からないと思う」

 

 

 

すると彼は

 

「あいつらのことは、あいつらしか分からない?」

 

即答するように答えました。

 

 

 

 

 

 

彼いわく、自分が仲間外れにされた時

 

こんな関係を続けていたら自分は生きづらくなるし、相手も生きづらくなる…と思っていた。

 

だから一生懸命相手のことを分かろうとし、関係修復の為にがんばったそうです。

 

 

 

 

 

 

話を聞いていると、彼はすごく優しい人でね、

 

友達のことは裏切らない…! という信念を持っていました。

 

 

だから

 

自分が信じていた友達が自分から離れていった時、受け入れることが出来なかったのかもしれない。

 

 

 

自分が心を開いて向き合えば、相手も同じように心を開いて向き直ってくれると、信じて(期待して)いたのかもしれない。

 

 

 

だけど、相手は自分と向き合ってくれなかった。

 

 

 

 

「大好きだった。だから(彼らが話を)聞いてくれると思った」

 

といって、机にうつぶせた彼に、私は何も言いませんでした。

 

 

言わない方がいいと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

いっしょに話しをしたを後で

 

「ありがとう話を聞いてくれて、すっきりした」

 

という言葉を聞くことができました。

 

 

 

彼の顔は明るかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友達思いの人ほど、友達が離れることを怖がるよね。

 

 

 

友達が離れたことを悪いと思って、原因を追究したり、

 

自分の中の何が悪かったのか…、しなくていい反省をしたり。

 

 

 

 

だけど、相手から嫌われたとしても、自分には責任がない場合がほとんどなんだ。

 

 

 

自分のことを嫌いになる相手や、悪く思おうとする相手がいたとしても

 

相手の心や感じ方を、コントロールすることは、出来なくて…

 

 

早い話が、悩むだけ無駄なことだったりするんです。

 

 

 

 

 

だけど理屈では分かっていても、それを受け入れられない時がある。

 

そういう時は、気持ちを言葉にして吐き出してしまうと、いいんです。

 

 

 

 

 

 

彼には、

 

 

〝人のことを嫌いになってもいい〟と

 

〝もう少しちゃらんぽらんに生きてもいい〟を受け入れてもらいました。