BuffaloLinkStationLS-WH1.0TGL/R1(RAID0)ヘッド障害から復旧 | RAIDデータ復旧事例 | デジタルデータリカバリー

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デジタルデータリカバリーのRAIDデータ復旧事例。トラブル発生から納品までを追ってご紹介します。

機器からカタカタ・ガリガリ・カチカチなどの異音が聞こえる…
そんな時、一番に疑われるのがヘッド破損です。
ヘッド破損を放置して使用を続けるとデータが破損してしまい、最悪の場合
どんなに技術力の高い業者でも復旧出来なくなってしまう事があります。

今回は、ヘッド障害の機器を復旧した事例をご紹介します。

◆今回ご依頼頂いた機器
 Buffalo LS-WH1.0TGL/R1 (リンクステーション)
 RAIDレベル:RAID0 台数:2台構成

 

 Buffalo LS-WH1.0TGL/R1 

発端

今回ご依頼をくださったのは東京都の大手印刷会社様です。

他部署から共同で使用するデータをLinkStation(リンクステーション)に

保存して使用していました。

朝は正常に作業出来ていたのですが、事務処理をしている部署から

「共通テンプレートが読み込めない。データを保存している場所自体に

アクセスできなくなっています。」

とシステム担当者に報告があったそうです。


アクセスできなくなったというテンプレートへのアクセスを試してみたところ、

エラーメッセージが表示され、機器へのアクセス自体が出来なくなっているのが

確認できました。


実際の本体を確認してみると、赤いエラーランプが点滅していたため

BUFFALOホームページでエラー内容を確認したところ、

エラーは「E16」だということがわかりました。


メーカーホームページには

RAID1で使用していた場合にはリビルドができると書いてありましたが、

保存容量を重視してRAID0で使用していたため、リビルドはできません。

しかも、機器からはカチカチという異音が聞こえていました。


自分たちではどうにもできないことがわかり、すぐにメーカーへ問い合わせたのですが

データ自体はなくなってしまうかもしれないと説明があったため、

復旧業者へ依頼する事になったそうです。



診断


異音がする、と伺った段階でヘッド破損の可能性が有ると判断したため、

すぐに電源を落とすよう伝え、その日のうちに機器をお持ちいただく事になりました。


2時間後にお持ち込みされることが決まり、

案件担当者がお客様に来社いただいてすぐ診断が行えるよう準備を整えます。


予定通り2時間後に来社いただいたお客様から

現在までの経緯をお伺いした後、実際に機器の診断に入ります。


診断の結果、予想通り2台のうちの1台にヘッド障害が発生していました。

ヘッド障害の診断は極力微細な音の変化で判断します。

今回も、数多くのヘッド障害を復旧してきた熟練のエンジニアが担当し、

修復可能な障害である可能性が高いとの結果が出ました。


ハードディスクから異音がしている場合、

エンジニアが「スクラッチ」がついている可能性が高いと判断した場合は

お客様に開封許可を頂いたうえで確認させていただいております。

初期診断の段階でハードディスクを開封する事はありません。ご安心ください。


ヘッド障害がスクラッチに発展しているかどうかは音で確認!



「復旧出来る可能性が高い」と診断結果をお伝えしたところ、

「なるべく早く復旧したいのでお願いします」とそのままご依頼を頂けることとなりました。


-ハードディスクから変な音がしていたら-



異音がしているハードディスクは、稼働させ続けると状態が悪化してしまい

情報を記録しているプラッター磁気ヘッドが接触する可能性が有ります。

もしも接触が起こってしまうと、同心円状のスクラッチが発生して

データを取り戻せなくなってしまう可能性が有ります。

物理復旧についての詳しい説明はこちらもご覧ください


IT media :トップレベルの技術とクラス100クリーンルーム完備で
あらゆるHDD物理障害に対応



復旧

ヘッド破損の場合は、互換性の合うヘッドに交換し、一時的にデータを読み出せる状態を

整える必要があります。磁気ヘッドは、見た目の差異がわかりにくいものもあり、

互換性を確認しないまま入替を試してしまう業者もあると聞きます。

しかし、同じ部品であっても互換性が合わなければうまくデータを

読み出すことができません。


私たちは、メーカー、製造年月日、製造地域などそれぞれの部品の互換性を行い、

データベースを作成しています。そのデータを基に、ドナーハードディスクを常時20,000台以上

保有しております。

適合するドナーヘッドをすぐに準備し、復旧作業に取り掛かる事が出来ました。



いつでもヘッド交換や部品交換に対応できるように準備!




納品

無事にデータを読み出せるようになった機器からデータを抽出します。

依頼を頂いた日のうちにヘッド交換を済ませ、翌日データ抽出を完了。

二日後にはお客様の元へ納品させていただく事が出来ました。


お客様「もっと時間がかかると思っていました。

     ヘッドに障害があって、交換が必要と聞いていたので…。

     常に部品をストックされているのは素晴らしいですね。助かりました。」


予想よりも早く復旧してもらえた、と非常に喜んでいただき、

私たちもお役に立てたことをうれしく思います。


私たちは物理復旧に関しても日々研究を進めています。

カチカチ・カタカタなどの異音がした場合は是非私たちにご相談ください!


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