先週は、21日水曜日に発表されたキャセイ・パシフィックグループ(以下、キャセイ)の大リストラのニュースが香港を揺るがしました
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世界の他航空会社同様に、コロナの影響で業績が急激に悪化
アナリストの事前予想では、抜本的な事業再編で3,000人程が対象になるのではと言われていましたが、蓋を開けてみればそれを大きく上回るショッキングな決定
全世界で社員の24%の約8,500の職を削減、うち5,300人は香港内。
パイロットだけでも約600人が削減されるらしい。
対象にならなかった社員も、給与の大幅な引き下げが提示されています。
国内線のない香港で、国際線が殆ど飛ばせない状況ではある程度仕方ない決断だったとは思いますが、本当に厳しい
そして子会社のキャセイドラゴン航空は即日で運行を停止し、社員全員解雇。
1985年から続いた35年の歴史に幕を下ろしました
昨日のSCMPに特集がありました。
ドラゴン航空のトラム広告(1985年頃)
港龍航空 DRAGONAIRの下に
香港人的国際航空公司
Hong Kong’s Own International Airline
その後、出資が変わったり色々ありましたが、2006年からキャセイの完全子会社に。
このタイミングでの消滅は、考えさせられるものがあります。
2010年の25周年お祝いの写真。
個人的にも、数えきれないくらい利用させて貰い、色んな思い出があります。
楽しい旅行の思い出が多いけど、ブログに書いた事は無いのですが、数年前に母急逝の連絡を受けて1週間ほど一時帰国。
葬儀を済ませ香港に戻るフライトはキャセイドラゴンでした。
リモート参列を試みたいと思います。
ところで香港に来て間もない頃、銀行員の知り合いから聞いた話が印象深くて覚えているんですが、
「キャセイが航空機を纏めて購入した年の香港のGDPは動くんだよ」と。
香港自体の経済規模は思っていたほど大きくないんだと実感した出来事でした。
(最近もGDPに影響しているのか、ちょっと分かりませんが)
名実とも香港の象徴的な企業なので、今回の事業再編は色んな所に波及しそうです。
既に、航空関係者が多く住む東涌や青衣の不動産価格は下がり始めているそうです。
そして他企業や業種でも、キャセイに続き解雇連鎖になるのではないかと言われ、多くの人(もちろん私も)警戒しています。
今後の動きとしては、
深セン東海航空董事長が設立し、香港民航處に認可申請中の大湾区航空(Greater Bay Ailines)が、可能であればキャセイドラゴンの社員と路線を引継ぎたいと表明。
ただしキャセイは路線を手放す意向は無いようですし、大湾区航空は設立間もないので、多勢のスタッフを雇用するのは難しそうです。
航空会社勤務の方は、とても優秀な人材が多いです
既に今回対象になったスタッフの優先採用を表明したホテルや、無料の研修プログラムを発表した医療機関もあります。
コロナ禍が収束し、早く生活や異国間の移動が正常化しますように
以前ほど移動出来ないのがニューノーマル、とかになりませんように
2015年迄のロゴ