「何かをしたい者は手段を見つけ、
何もしたくない者は言い訳を見つける」
　　　アラビアの諺

問題解決においては、
次のように言い換えることができます。

「問題を解決したい者は、
解決策を見つけ出し
やり方（行動）を変えようする。

解決したくない者は、
原因を探ったり
考え方を変えようとする」

心の問題は、感染症のようには
原因を一つに特定することができません。

成人病のように、
複数の要素が複雑にからみあって
起こっています。

感染症は、病原菌を特定して、
抗生剤やワクチンを投与すれば
治ります。

けれど、糖尿病のような成人病は、
生活習慣を変えなければ治りません。

つまり、心の問題については、
原因を探ってもほとんど無意味なのです。

無意味どころか害になることもあります。

アメリカでは、精神科医に
実際には無かった原因をつくられて
余計に苦しくなったと
裁判を起こした例まであるくらいです。

ですから私は、原因を探るよりも
解決策を実施することを重視します。

ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝの仕方を変えたり……

問題が起きそうなときに

イメージを変えたり

言葉を変えたり

仕草や姿勢を変えたり……

こんなふうに、

日常生活の中で簡単にできること
で問題を解決していきます。

日本でも世界でも
このような方針でセラピーを
する人は、まだまだ少数派です。

これからは、こういった解決志向の
セラピーが広まっていくと思います。

もう多くの人が、
原因を探っても、考え方を変えても
何も良くならないということに
気づいていますから。