私が心理カウンセラーとして開業した当初のカウンセリングルームの屋号は「主人公」でした。


サラリーマン時代、仕事のストレスで自殺衝動にかられ、

藁をもすがる思いで受けた催眠療法で、

私の人生は変わりました。


その時のセラピーで気づき、決意したことがあります。



「俺は今まで、親や上司を喜ばせるために生きてきた。


これからは、自分自身を喜ばすために生きよう!」



そんな決意を「主人公」という屋号にこめました。



心理療法を受けにいらっしゃるクラアイントさんの中には、

自分の人生の主人公になっていない方が少なくありません。



親の期待に応えるため、


上司の期待に応えるため、


夫の期待に応えるため、


妻の期待に応えるため…



そうやって、

他人の期待に応えるために、

自分の気持ちを二の次にして、

生きています。



当然、つらいです。



そして、この


人の期待に応えるために自分の気持ちを抑え込む


という生き方は、やはり、

子ども時代の親との関わり方で決まります。



親がお受験などで、過剰な期待を子にかけた場合はもちろんです。


それだけでなく、怖いのは、

親にその気がなくても、子どもがそうなってしまうことがあるということです。



親が不幸な人生を生きていて、


その不幸を乗り越えていくだけの力を親が持っていない場合です。



その場合、子どもは親に変わって家庭の問題を抱えることになります。


そうやって、いつの間にか、その人は、

常に誰か他人の人生の課題を代わりに解決してあげようと抱え込んで生きるようになります。



親の期待に応えるため、


上司の期待に応えるため、


夫の期待に応えるため、


妻の期待に応えるため…


にと。




子どもにそんな人生を歩ませないためにも、


私たち親は、自分の人生の課題は自分の力で乗り越えて、


子どもには、きちんと自分の人生の主人公として生きられるようにしてあげる義務があると思います。




って、偉そうなこと書いてますが、


私もつい昨日、またいつの間にか自分の人生の主人公になっていない自分に気がついたんです。


自戒をこめて、皆さんにシェアさせていただきました。