不安要素が強い場面が現れると
その危険を体が察知して交感神経が優位に働き同時に脈を早く打たせ
心臓に血液を送り身体の機能をフル稼働出来る状態を作ります。
スポーツ選手などの試合前の状態です。
「やるぞ!」と前向きに捉えればとても力強く実力も出せる状態ですが
ややこしいのが不安要素を纏(まと)うとメンタルが弱くなり気持ちが動揺すること。
身体の状態が同じでもメンタルと同調していないと動けなくなってしまう。
最強に動ける身体に最弱のメンタルが同調するとバランスが崩れて
身体も精神も戸惑う。
それがパニック障害。
呼吸が浅くなり心拍数は上がっていく。
実は最強の身体の状態が出来上がっているのに何とも勿体無い。
「今は最強の状態だから大丈夫。」
そう繰り返して呼吸をゆっくりとして下さい。ゆっくりと吐くことを意識して落ち着くまで。
「どんと来い」と受け容れる事が大事です。
その経験を何度か繰り返すと段々コントロールが出来てきます。
身体は最強の状態なのでメンタルが同調すれば自信が生まれます。
本来は無害であるスギやヒノキの花粉が身体に害をもたらすと誤った認識をして免疫細胞が攻撃をする。
これが花粉症。
同様に何も害がないのに思い込んだ不安によって緊張状態を自ら作り出すのがパニック障害。
スギやヒノキの花粉のように物理的な問題ではなく、自らが生み出した心理的な問題なので
自分で解決が出来ます。
大した理由がないまま突然頻脈になった時や呼吸が浅くなりそうな時は
「来たな」と強い心で待ち構えましょう。
そう、「最強になる時が来た」のですから
どっしりと気軽に待ち構えて下さい。
「最強なのだから大丈夫。」
そう心で何度も呟いて繰り返し脳に刷り込みます。
最初はうまくコントロール出来ないでしょうが良い経験を繰り返す事で少しずつ楽になっていきます。
花粉症で言うところの「減感作療法」です。
少しずつ身体とメンタルを同調させていくことで気付いた時には何もなくなっています。
花粉症の減感作療法も治るまでには時間が掛かります。
焦らず呑気に構えていて下さい。仲良く付き合いながら解消していきましょう。
どんな人でも不安を感じない人はいません。大切なのはどう対処するか。
ヘンリーミラーの言葉を添えて今日は終わります。
「大切なのは決して不安になりすぎないこと。全てのことは時が来ればうまく行く」
ヘンリーミラー