大阪府堺市を中心とした、泉州地域の名物として知られる伝統菓子『くるみ餅』。
名前だけ見ると「クルミ(胡桃)」が使われているお菓子という印象を受けますが、青大豆などを原料に使ったうぐいす色の餡で餅を「くるんで」いることから「くるみ餅」と名付けられたといわれるそうです。
農林水産省のサイトによると、戦国時代に堺は海外貿易の港として隆盛を極めたそうで、その頃海外から仕入れた農産物を使い、堺の菓子店が餡で包んだ餅を作ったのがくるみ餅のはじまりとのこと。
くるみ餅で特に有名な老舗「かん袋」というお店は、なんと鎌倉時代末期の1329年(元徳元年)創業で、現在も営業を続けていることに驚きです。
今回くるみ餅を食べに訪れたお店が、堺市堺区の神石市之町にあるお店『八角堂』。
くるみ餅が看板商品のお店で、創業年などは公式サイトを見てもよくわからず。
ネットで調べると昭和56年創業や、創業40年になるなど、そんな感じの情報が色々出てきました。
この日は土曜日、お店には10時半頃に訪問。
駐車場は店前にありました。
この時店内には先客1人のみで空いていました。
くるみ餡は通常のうぐいす色の餡と、北海道十勝産の高級小豆を使用した「金時」バージョンもあるので、両方食べてみることにしました。
ドリンクメニューもありますが、温かいお茶がサービスでいただけるのも嬉しいです。
【くるみ餅(氷なし)】360円(税込)
餅は白玉のような一口サイズの小ぶりのものが7個?くらい入っていた気がします。
しっかり餅をくるめるくらい、ネットリとした餡がたっぷり入っていて、見た目は宮城名物の「ずんだ餅」に似た印象を受けます。
原材料はよくわからないのですが、ずんだとはまた異なる独特の風味にまったりとした上品な甘さが広がり、どちらかといえば白餡に近いタイプの美味しさ。
餅はやんわりモッチリとした食感、たっぷりと餡を絡めて食べるのが最高でした。
【金時くるみ餅】360円(税込)
粒餡ももちろんたっぷり、小豆のホクホク食感も残った香り高く甘めで濃厚な味わい。
くるみ餅単体では普通の餡の方が好みでしたが、この金時の方はかき氷と一緒に食べると特に合いそうな気がしました。
ご馳走様でした!