大阪市中央区の高麗橋にある、求肥餅を5種類の異なる餡で包んだお菓子「高麗餅」が有名な老舗和菓子店『菊壽堂義信(きくじゅどうよしのぶ)』。
現存する記録では創業は天保年間(1830~1844年)で、実際は江戸時代のはじめまで遡るといわれているそうです。
創業の地は心斎橋のあたりで、第2次世界大戦でお店が焼けたことから現在の場所へ移転したとのこと。
現在は17代目と18代目が昔ながらの製法でお菓子を作り続けているそうです。
こちらのお店で有名な「高麗餅」は、昭和34年頃に15代目が「うちで使ってるあんこをそのまま食べてもらえるお菓子を」と考案した商品で、歌舞伎役者の8代目松本幸四郎さんがその名付け親といわれているそうです。
餡は小豆の「こし餡」と「粒餡」、「白餡」、そして白餡に抹茶を混ぜた「抹茶餡」と、白餡にゴマを砕いてまぶした「ゴマ餡」。
5種類が並ぶとカラフルで、手で握って作ることから指の跡が付いている、手作り感満載の個性的な形も面白いです。
以前テレビで紹介されているのを見たことがあり、行ってみたかったお店、今回初訪問です。
場所は地下鉄堺筋線「北浜駅」の6番出口から徒歩3分くらいの距離。
駐車場は近隣コインパーキングを利用。
営業時間を調べると平日のみの10時~16時半で、早めに売り切れることも多いという情報を目にしたので、今回は12時半頃に訪問。
お店には暖簾も看板も無いので一度通り過ぎてしまいました。笑
テレビに取り上げられた際の情報によると、手作りで1日の販売数も限られていることから暖簾も看板も出していないそうです。
店内には3卓ほど席があり、夏はかき氷、冬はぜんざいなどもいただけるそうです。
お菓子の種類は比較的少なめで、高麗餅の他には季節のお菓子や、定番の大福、赤い羊羹で白餡を包んだ梅干しというお菓子などもあるとのこと。
今回は『高麗餅』を1箱購入。
【高麗餅 1箱】750円(税込)
どれから食べるか悩みましたが、白餡、こし餡、粒餡、抹茶、ゴマの順番でいただきました。
白餡はまろやかで甘さは上品、しっとりほろりとした質感。
モッチリとした食感の求肥餅は存在感がありつつも、あんこの比率高めで美味しいです。
こし餡も甘さは上品ですが、小豆の風味もしっかり主張してコクのある味わい。
粒餡は更に香り高く、餡の食感がしっかりめ。
抹茶は見た目以上にお茶の風味が強く、ほんのりと苦味もあって甘さ控えめに感じます。
ゴマはまろやかな白餡の味わいをベースに、香ばしさがいいアクセントになる濃厚な味わい。
それぞれ味わいが大きく異なり、どれも美味しくて楽しめました。
ご馳走様でした!