普通に良く眠れた。

眠剤のお陰か、もうこれがないと眠れない。

さあ、入院の日だ。

妻は休みをとって1日付き添ってくれる。

心強い。

ただ今日は入院日で手術日ではない。

病院まで送ってもらい当日の入院の手続きを一緒にしてくれる。

大事な話もあるだろう。

入院中の注意事項の話もあるという。

とにかく一緒に来てくれるのはありがたい。

 

朝食を済ませ身支度を始めるが特に自身に変わった様子はない。

落ち着いている方だ。

むしろ普通に出来ている。

今日が手術日ではないからな。

手術日は4日後だ。

コロナやインフルエンザが蔓延しており、もしも感染でもしたら手術は出来ない。

体調管理もあり余裕を持った入院という事だ。

息子から学校へ行く前に励まされハグしたのはとても嬉しく安心した。

 

朝の通勤時間帯に家を出る。

しばらく家には帰れないと思うと寂しく後ろ髪を引かれる感じだ。

家庭菜園の畑も気になるが、幸い1月は大して手がかからない。

1年で一番手がかからないのではないか。

たまたまだが狙った訳ではない。

心置きなく家を後にできた。

朝の渋滞にはまり、日中30分で行ける道のりが1時間以上かかる。

この時間なんとも言えない気持ちだ。

会話も弾む訳もない。

今日でこの病院に通うのは5回目。

正直、命を預けるにはそんなによく知らない病院だ。

よく知らない先生。

手術に携わるスタッフも全く知らない。

当然こういうものだと認識はしているが、とても不安だ。

道中はとても日常で、せわしなく通勤通学に紛れ込んでいる。

病院に着くまでこうして妻の横で座っている時間がいとおしい。

とてとても幸せだ。

もう少し渋滞していても構わない。

もっと時間をかけてクルマに乗っていたい。

これがずっと続けばいい。

段々と病院が近づいて来た。

ゲートをくぐり駐車場へ。

 

いよいよ着いた。

キャリーケースを降ろし玄関へ。

いつもの受付へ行くと、入院ですね、と。

病院全体で自分が入院する事を把握していくれている。

当たり前だが食い違いはない。

いつか見たキャリーケースを転がす人。

今自分がそうしている。

他の人は自分を見て同じように思っているのだろうか。

あぁ、あの人はこれから入院なのかな、と。

混雑した待合を抜け、指定のフロアへ。

 

このフロアのスタッフに声をかけると看護士さんに案内され病室へ。

若い女性の看護士さんだ。

一人部屋の病室に案内された。

初めての病棟でフロアの構成もさっぱりだ。

案内された病室で説明を受け、とても沢山の説明ではあるが、非常に丁寧に優しく明るく接してくれた。

ここで手術日まで過ごすのだ。

とても綺麗な部屋でトイレシャワー完備。

不自由はない。

入院のスケジュールを渡され大まかな流れや注意点が記されている。

手術の前日の全身の毛剃りという予定に目が留まった。

聞いてはいたが本当にやるのか?という気持ちだ。

ここの覚悟もしていたが全身や陰部の毛を剃るのは初めてだ。

一体どんなシチュエーションで行われるのか今からソワソワする。

手術の恐怖も忘れさせてくれる予定であり、ちょっぴり楽しみな予定でもある。

妻も特に変わった様子はなく受け入れている感じだ。

説明はどんどん進み、今日のお昼から食事が提供され、時間ももてあそぶ状態になりそう。

手術後は1週間寝たきりになり、歩く事も難しくなるという。

それまで筋トレをしてリハビリに向けて少しでも早く回復できるよう備えておこうと妻と話した。

コロナ蔓延もあり、妻は帰ってもらうよう言われ、頑張ってね、と昼前には病院を出た。

基本的にはお見舞いも出来ない事になっている。

これは仕方ないな、本当に命に関わるところだからな。

 

激動の病院生活がここから始まった。