ある夕食の時間。
次男は受験生ということもあり、毎日帰宅時間は21時半をまわり、夕食は妻と2人だ。
いつもはニュースを観ながら、あーだこーだ言いながら食事する。
が、妻がふと自分の仕事について話をしてきた。
先日も、この話題で自分は今の会社を辞めたいとの意思を伝えていた。
妻もその時は自分の事情、会社の状況を知っているので、いいんじゃない、ゆっくり考えて、と言ってくれていた。
ところが今夜は真剣な表情で、その後の妻の気持ちを話してきた。
それは自分が仕事と割り切って復職出来るよう、考え直そうとの内容だった。
50歳を過ぎての転職はとてもリスクが大きい。
給与も今の金額とはいかないだろう。
息子達も進学で、まだまだこれまでよりお金が必要だ。
そんな事は重々解っているが、このまま今の会社を続けるのは又病気になりそうだ。
27年間勤めさせてもらったが、もう限界だった。
自分なりに出来る事はやってきたが、これ以上は無いと確信している。
妻も重々承知している。
している上での話だ。
妻は会社の為ではなく、自分や家族の為だけに復職を願っていた。
会社への思いも全てどっかに置いて、どうなってもいいじゃん、あなたの会社じゃないし、と。
あと脳神経内科外科のリハビリで外来担当の作業療法士さんは、最近復職の話を少しする。
しつこくない程度に。
それは自分のこれまでの事情も汲んでの事だった。
この病院の心理士さんにも入院中、色々話を聞いてもらっていた。
ハンデを背負って離職して新たな職を探し、自分や家族が路頭に迷う事がないようにとのアドバイスだったのだろう。
この病院には復職の取り組みとして、産業保健総合支援センターと連携して復職を目指す患者の支援も行なっているという。
初めて聞く機関名だ。
これらの流れがあり、妻も考えが変わり、自分も少しずつ話を聞けるようになっていった。
今から思えば、それは現実に気づいていない自分を呼び覚まそうとしているかのような、じわじわとアドバイスしてくれている感じだった。
自分の考えを否定する事なく、尊重した上で、とりあえず復職を目指し、ダメなら次を考えよう、と。
あとは今自分は病気で自宅療養となり、しばらくの間仕事をしていない。
今後も社会復帰出来るのか全く先が見えない。
なのに会社に籍があるという、これまであまり意識してこなかった事も色々見えてきた。
社会保険の加入により今、傷病手当金という恩恵を受けている。
心臓手術の高額医療費もそうだった。
自分が今の会社に籍があるお陰だ。
それまで会社と折半とはいえ、何十年も払ってきたのだから、、、とも思うが。
この自分を社会の一員にしてくれている制度のように感じ、感謝した。
こんな経験、現役の間にして改めて気付かされた思いだ。
自分なりによく考えよう。