急遽、予定を入れてもらった心エコー検査。
午後の循環器の病院の待合は自分たち2人だけだ。
午前中の患者の多さが嘘のような静けさだ。
通常午後は外来患者の検査はしないのか、人が全く居ない。
少し早めに病院に入った自分と妻。
検査室前の受付に受付票を出し、呼ばれるのを待った。
間もなく呼ばれ検査室に入る。
3、40分検査がかかりますがお手洗いは大丈夫ですか、と尋ねられた。
上半身裸になり、ベッドに横になる。
すぐに検査技師の方が入ってきた。
いつも検査してくれる女性だ。
入院前、入院中と、今回で3回目だ。
心エコーは、もう慣れた感がある。
最初は緊張感があったが、今日は、、、。
いつものように検査が始まり、20分くらいが過ぎてか。
暗い部屋、優しい声、快適な空調に一瞬眠ってしまった。
検査技師さんの指示に自分は1回スルーしたのだろう。
息を吸って、と少し大きな声で言われ、寝堕ちから覚めた。
自分でも眠ったかどうか分からないくらいの、ほんの僅かな時間だったろう。
いかん、いかん、と気持ちを保ち、約40分の検査を終えた。
服を整えて待合に出ると、妻が自分に何か訴えている。
今、〇〇さんと会ったよ、と興奮気味の妻。
その方はこの病院の理学療法士さんで、入院中、とてもお世話になった方だ。
手術前から親身に話して来られ、脳梗塞後の早期のリハビリもしてもらった。
何より励ましと急性期のリハビリメニューも課してもらった。
短い期間だったが、大変気にかけてもらった。
その理学療法士さんと再会できるとは。
妻はその理学療法士さんに声をかけ、名前を言うと、すぐに思い出してくれ、一旦仕事に戻り、すぐ待合に来ると約束してくれたそうだ。
待つ事10分ほど。
エレベータが開き、あの理学療法士さんが来てくれた。
〇〇さん、お久しぶりです、と握手を交わすと自然と涙があふれた。
もう会う事はないかなと思っていて、随分と助けられた方に再会出来るのは本当に嬉しかった。
近況を聞かれ、クルマや復職について話した。
入院中、自分とのやりとりも覚えていてくれており、目の見え方がパズルをバンって叩いたように崩れているって言われてましたよね、と。
それと、この図は今はどうですか、と入院中描いて見せてくれた5角形と6角形の重なった単純な図。
当時はこれがどういう図か全く分からず、大変落ち込んだ。
今では以前より見えるようになっており、改善の兆しがある。
リハビリや療養中の出来事も話し、10分程度の会話を満喫した。
理学療法士さんは仕事中だ。
静かな広い待合に響き渡った歓喜の声が止んだ。
今日の予定外の検査がなければ再会できなかった。
いい事もあるもんだな、と病院での1コマだった。
次週、今日の検査結果はいかに。