7月10日(木) 梅芸
山口祐一郎さん主演の『ダンスオブヴァンパイア』堪能してきました。
一人きりの空間で、伯爵は身の上を歌い始めます(抑えがたい欲望)。
愛した人を皆傷つけてしまう。自分は愛を引き裂くことしかできない。
コンテンポラリーダンスのような動きで伯爵の孤独を表現する化身は、頭の上から足の爪先まで一分の隙もなく美しかったです。
悲しく艶やかに歌い上げた伯爵に、この日1番の拍手が巻き起こりました
墓場に伯爵が一人現れ、過去に愛した女性への甘美な想いと、愛するものを奪わずにはいられない自分の欲望と自己嫌悪感、そして永遠に満たされない苦悩を語る。
(ここでは伯爵の心の中の苦しみを、伯爵の化身であるヴァンパイアダンサーがダンスで表現しています。)
ある者は人間や愛を信じる
金や名誉 芸術 勇気を信じる
そして神を信じるのだ
ただ素朴に 奇跡や罪や罰を信じる
だが違う
真実は一つだ
そう 卑しく恥ずべき欲望こそが
我らの支配者
今こそ ここで 予言をしよう
尽きない欲望こそが
この世界で 最後の神になるのだ