時代小説を読み終えて。
とにかく、こののぼうの城は「圧巻」の一言でした。
三成って嫌な人なのかなって思ったら、
全然むしろすがすがしい程に潔い。
男前度は三成<甲斐姫様だけどな!!
文庫でも何でもそうだけど、続きを早く読めと急かしてくる本と、
急かされない本があると思うんだけど
のぼうの城は急かしてくるタイプの本だと思う。
分厚くなくて、薄くて、上下巻に分かれてるから区切りが良いというか。
上巻は戦前まで。
下巻は戦開始から、終結に至るまで。
さらっと読めるのは多分、日にちがあまり空かないから。
空かないっつーか、
言うなら、上巻から下巻まで何ヶ月、何年も空いてないっていう感じなのかな。
季節感が一定…というか。
空いてないよね?
確かに三成が水攻めをやりたい動機とか、そういう経緯や、
各人の過去話や、動機やら何やらはちりばめられてるけれど
戦始まってからの流れは凄い早いからさらさら読めてしまった。
長親さんの家臣達の戦いぶりも目に浮かぶようでした。
切磋琢磨してた時代だろうし、
紙一重だったと感じる。
そしてやっぱりこの本に散ってある、現代語に吹き出した(笑)。
さて、色々謎が多い長親さん。
何を考えているのかさっぱり分からなかった人。
知将なのか、それともやっぱりのぼう様なのか…
ただし、たくさんの人のことを考えていたことだけは事実だと思われる。
個人的に一番目を引いた台詞は、
三成の、
「負けた負けた、完敗じゃ」
かな。
負けたはずなのにすがすがしい台詞だって感じた。
ここで三成の株がぐーーーんと上がる(笑)。
最初は金銭使いの荒い人間だとしか思わなかったからね。
終わりにこの小説読んで戦国史を見てみたいと思った。
忍城水攻めの他にどんなのがあったのか知りたい。
単なる好奇心ですが。
戦国の世とは派手好きの集まりですかね(笑)。
別の時代小説も読んでみたいと思えました。