究極のアルバムと豪語してもいいと僕は思う。
音と音の摩擦、
声の温度差、
衝撃と衝動、
歌詞に籠もる激情、
どれをとっても最高のもの。
「DIM」に、好きじゃない曲は一つもない。
前回のアルバムを軽く超えてしまった。
流鬼の中にある「哀しみ」も「怒り」も、全部出てる。
流鬼の描いた世界の中にたくさん「美しい」という言葉が連呼されている。
僕の勝手な解釈として、「美しいもの」と「醜いもの」は表裏一体だと言っている気がしてならない。
不変でありながら、普遍的で、それでいて進化を極めた曲達は頂点まで一気に駆け上がるだろう。
この世に存在する醜い感情の数々、理不尽な感情が滲み出て、小さな火種が燻ってる。
その火種が大きく燻るのが、インストの短い音。
じわじわと、感覚を責苛んで、ぐっと意識をDIMに持っていってしまう。
このアルバムを聴けたことがただ嬉しい。
一番好きなタイトルは「泣ヶ原」。
一番怖い曲は「子宮」。
凄くポップス寄りの曲なのに、流鬼の声で、流鬼の歌詞が乗ると見え方が変わる「白き優鬱」。
歌詞に抉られたのは「DIM SCENE」。
曲について語るのはまだ足りないので、もっと聴きこんでから。