たまに質問があるお水のこと

個人の見解ですのであくまでも参考程度に

 

アピストグラマに限らず熱帯魚飼育をしていくうえで故郷の水を再現して飼育したいって方は少なくないはずです。繁殖まで考えると彼らをその気にさせないといけないので水もある程度コントロールが必要になってきます。

今回から数回に分けて水の調べ方、調整の仕方、日々の管理についてご紹介します。メインは硬度についてです。

繰り返しますが参考程度に・・・

水の調べ方
一番正確に水質を把握する方法は使用する水を直接分析機器や試薬などを使って調べることですが分析機器の場合、個人所有はしてないでしょうから外部機関に依頼することとなります。その場合お金はかかるし、結果までに日にちがかかってしまいます。もし、養殖など事業展開される方は一度分析依頼しても良いかもしれません。最近はアクア用で水分析を請け負っているところもあるみたいです。

水道水を使うことが前提にはなりますがざっくり水質(硬度等)を調べる方法があります。

◆やりかた1 調べてみる

①地図アプリなどでお住まいの地理を確認する

②検索エンジンで「水道水質データ(水道水質データベース (jwwa.or.jp))」を開く

③上部のタブから個別の水質表をみる→給水栓水or浄水場出口をクリック

④お住まいの都道府県の「管理項目」をクリック

⑤お住まいに近い浄水場のデータを確認する。お住まいに近い浄水場が分からない場合

は地図アプリなどを確認して浄水場とお住まいの位置関係を確認すると見つけやすいです。

⑥カルシウム、マグネシウム等(硬度)の欄が硬度となります。

総硬度(GH)に換算したい場合は0.056をかけてください
(例)硬度36mg/L→36×0.056=2.016°dH

上記水道水質データから値を確認することもできますが、お住まいの地域の上下水道団体のホームページからも水質の確認をすることができます。

硬度以外にも様々な測定項目がありますので一度確認されても面白いと思います。

◆やりかた2 かんたんに測定してみる

簡易試験法などで水質を測定することもできます。

測定したものと測定する道具については下記のとおりです

〇pH→pH計、pH測定紙、pH測定液 etc

注意点としてpH計はよくずれます。水質測定の現場では毎日校正してるくらいです。

また、懸濁物(濁っている)がある水、純水(RO水)などは正確な測定ができないことがあります。

〇硬度(総硬度)→硬度測定器、色差法、滴定法 etc

pHメーターのようにデジタルで測定できる測定器はあるにはあるんですが高価でかつ正確性に欠けてます(経験上)

色差法はアクアメーカーから出ているGH(TH)測定キットがこれにあたります。ただ、GH1とGH2に硬度が約18mg/Lの差があるので注意

滴定法は測定したい水に液Aを入れ、液Bを1滴づつ入れて色が変わるまでの滴定量を把握する。使用するキットにもよりますが5mg/L毎で測定することができます。

注意点として硬度測定にTDSメーターを使われる方がいらっしゃいますがTDSメーターでは硬度は測定できません。TDSは Total Dissolved Solidの略称で、「総溶解固形分」といいます。 難しい言葉ですが、要は物質がどのくらい水に溶けているかを示したもののことで、硬度成分であるカルシウム、マグネシウムのほかに水道水にはナトリウムなども溶けているため硬度の測定はTDS計ではできません。ただ、TDS計が使えないわけではなく使い方次第でものすごく有用になります。

 
今回はこの辺で。

水質については水槽内でも日々変動しています。値にとらわれすぎずに全体をなんとなく把握することが大事だと思います。

維持している水は水換えしないと大きく良いほうこうは変わりません。導入する水の硬度だけでも分かっていればその後の管理もしやすくなりますので、一度お住まいの水道水質を確認してみてください。