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 日本でのiPhone占有率は異常に高いです。4月のある調査では52%、昨年より5ポイント下がったとはいえ、相変わらずの人気ぶりですが、今年のiPhone17発売で一気にこの熱が冷めるかもしれません。

 従来機と異なる非常に大きな変更点が気になります。

物理simが使えません

 iPhone17は、eSIMにのみ対応で物理SIMが使えません。

eSIMとは何ぞや

 SIM(Subscriber Identity Module)を日本語にすると「加入者識別用部分(品)」となります。通常はICチップを搭載した小型のカードです。この中に電話番号などの通信業者との使用者情報や契約している回線情報等が埋め込まれています。スマホに挿すことで、ネットワークへのアクセス認証が行われ、音声通話ができたり、SNSやインターネット接続ができるようになっています。

 eSIM(Embedded SIM)=「埋め込み式SIM」とは、スマホにカードを刺す代わりにSIMの情報を電子的にスマホ本体に直接書き込むようにした方式のSIMです。物理的な制約がなくなり紛失等の心配もなく、1台のスマホで複数の回線契約を結ぶことができます。

eSIMの問題点

 iPhone Air という薄型タイプが新たなラインナップに加わっています。多分薄型ボディにカードポケットを付ける余裕がなく、他のiPhone と部品を共有する都合で廃止されたと思われます。

物理SIMからeSIMへ乗り換える場合には事務手数料がかかる

 通信事業者への申請が必要で、その際に事務手数料がかかります。通常のキャリア、MVNO(格安SIM)では3,300円が相場ですが、docomoは3,850円もぼったくります。

 機種変更の際もSIMの再発行手続きとなり、事務手数料が発生します。

!ただし、iPhoneはデータ転送はiPhone同士であれば可能であるのと同じで、eSIMの移行も可能(eSIMクイック転送)です。(簡単ですと言い切れませんが)通信事業者への申請も不要です。ただし、現在物理SIMであれば、iPhone17を購入した時点で、乗り換えと同じ扱いとなり事務手数料が掛かります。

 また、eSIMの初回設定は初心者にはかなり面倒です。物理SIMからの乗り換えはかなりハードルが高そうです。

1台のスマホに縛られ自由が無くなる

 物理SIMの場合、通信事業者によりますが、SIMカードの差し替えだけで、どのスマホでも使えるようになります。eSIMではそれができなくなります。万が一、故障等で使えなくなったら、電話による通信手段を失うことになります。

 複数のスマホやタブレットをSIMカードを差し替えて使うといった方法が取れないのです。故障等あってもSIMカードが無事であれば、代替え機でという手段を失います。

強制的にキャリアに乗り換えなくてはいけない

 eSIMに対応するMVNOは限られるため、iPhoneを格安SIMで運用するという方法が取れなくなりそうです。(利用できそうなMVNOでも、発売後にeSIMが使えるか検証するようです。多分、使用可でしょうが、その場合、物理SIMからの変更では事務手数料が掛かるのはもちろんですが、eSIMからであっても若干の変更手数料が掛かるようです。iPhone同士でもeSIMクイック転送ができないからです)

 

 iPhone16ではかなり安く入手できた楽天ですが、iPhone17では、他のキャリアとほぼ同じ価格帯(最安は維持)での販売となっています。

 キャリアによる囲い込み戦略にはまらなくてはいけないのです。

結論

 買い替え(機種変更)が、iPhoneを使いこなしているユーザー以外には、ハードルとなるような気がします。

 

 いずれはiPhoneに限らず全てのスマホがeSIM化するでしょうが、その先陣を切ったiPhoneは、日本では拙速とみなされ、シェアを減らすきっかけの一つとなるかも知れません。