あれも聴きたいこれも聴きたい-Metallica2 カラオケでヘビメタというのは、はまればとても気持のいいものです。私のかつての十八番は、メタリカのこのアルバムの一曲目、「エンター・サンドマン」でした。シャウトしていると実に爽快、気持がいいです。

 カラオケでのヘビメタはかなり難易度が高いです。大たいヘビメタのボーカリストは歌が上手い上にキーが高い。たいていの歌は歌えません。しかし、メタリカのジェームズ・ヘットフィールドは比較的キーが低いので、何曲かは大そう気持よく唄えます。難しい曲は全然だめですが。

 このアルバムはメタリカの5枚目で、初の全米1位を獲得した作品です。次のアルバムが発売されるまでに1500万枚を売ったというモンスター・ヒットになりました。80年代のメタリカはスラッシュ・メタルの四天王などと呼ばれたメタル界の王者でしたが、90年代のメタリカはジャンルを超えたスーパースターとなります。その鏑矢となったのがこのアルバムです。

 メタリカはそれまでPVの制作もほとんどしておらず、メタル界でストイックな活動を続けてきました。しかし、「グルーブを重視した」と語るこのアルバムは、彼らの転換点になりました。「エンター・サンドマン」を演奏した時の観客の反応は、それまでとは全く違うものだったと後に語っています。何かがこれまでとは違う。一皮剥けたのか何なのか、本人たちにも分からなかったようです。

 そういうことってありますよね。でも何でしょう。これまでの作品に比べると、格段に色気が増しました。シングル・ヒットした「アンフォギブン」など、恐ろしく色気のある曲です。節回しがとても艶やかで、ツボにはまると抜けません。

 そしてやはり「エンター・サンドマン」です。ヘビメタの範疇に収まらない普遍性を獲得した楽曲です。後のロックに大きな影響を与えています。

 私は、このアルバムの発売後に行われたフレディー・マーキュリーの追悼コンサートでのメタリカがあんまりかっこ良かったのでこのアルバムを買いました。彼らもメンバーを亡くした経験があるからということもあるのか、心のこもったド迫力の演奏は素敵でしたね。このアルバムから3曲を演奏しました。

 ビデオではそれとは違いますが、ライブをご紹介します。もうすぐ5000万アクセスになるビデオです。彼らの凄さを物語ります。

Metallica / Metallica (1991)