韓国の茶道具とお点前
歴史の中では、お茶が発展してこなかった韓国ですが、緑茶をどのように飲んで
いるのでしょうか?
日本の煎茶器のようでもあります。
韓国は磁器が有名ですが、こちらは陶器。「慶南茶碗」は有名だそうです。
40歳代の作家さんの作品です。素朴なようであり、モダンなようでもあり。
暖かい感じが気に入っています。
韓国のお点前は「茶礼」(チャレ) と呼ばれます。
本来は、ご先祖様を供養するときの儀礼の形式を指すのだそうです。
なので、お点前は、中国茶芸とは随分違って、とても儀礼的な感じです。
写真は、世界無我茶会の時の様子ですが、所作は日本の茶道や煎茶道
とも似ている感じです。
茶道具屋さんで、素敵な「茶入れ」を見つけました。
青磁に、赤の釉薬がかかっていて、私には目新しい感じがしました。
お棗のような形でもあります。
<続く>
韓国お茶事情
石山教室の定例茶会 「蘭の会」のご報告です。
第11回・蘭の会は、4月12日~5月13日まで <韓国の緑茶とお点前を楽しむ>
というテーマで開催いたしました。 ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。
3月末に、韓国へ行く機会がありましたので、お茶と茶道具を手に入れたことから
思い立ったテーマでした。
韓国のお茶といえば、「ゆず茶」 「とうもろこし茶」 「生姜茶」 などが有名ですよね。
これらは、「韓国伝統茶」と呼ばれ、茶葉を使ったお茶ではなく、木の根や果実
などからつくる飲み物です。
私たちは <非茶の茶> に分類しています。
蘭の会では、ウェルカム・テーとしてお出ししました。
暑い日には、冷たくしても美味しくいただけます。
では、どうして韓国では「お茶でないお茶を」 伝統茶と呼ぶのでしょう?
茶の種子は、仏教とともに中国・唐の時代、朝鮮半島へ持ち込まれたようですが、
緯度が高く気候が茶の栽培には適さず、生産量は限られ、その品質も悪ったとい
う記録があるようです。
茶葉を用いた喫茶の習慣は、上流階級や一部の寺院のみのもので、記録に残る
高級茶は、中国からの輸入品であったようです。
その上、李氏朝鮮時代には、仏教が否定され、儒教を尊ぶようになったことから
喫茶の風習そのものが途絶えたと考えられています。
今回、私が手に入れたお茶は、韓国のハワイと呼ばれる「チェジュ島」で栽培され
ている 「緑茶」 です。
お店では、韓流イケメンのお兄さんが、釜で炒る「デモ」をしていました。
とてもお洒落なお茶屋さんです。
o'sulloc という会社で HPはこちら、 WWW.SULLOC.CO.KR
中国緑茶と同じ、釜炒りで、発酵を止める製法です。
茶葉を口に入れてみると、香ばしくて美味しいです。
正解はここよ
「産地はどこでしょう?」 の正解は
梅家塢(メイジャーウー) 中国 浙江省 にある
銘茶 「龍井茶」(ロンジンチャ)の産地です。
龍井茶は、中国で最も有名な緑茶で、その品質特性により、産地ごとに格付け
されています。 フランス・ワインのようです。
獅、龍、雲、虎、梅 の5つに分かれ、龍井村獅峰山一帯で産する「獅峰龍井」が
最上級とされます。
「梅家塢」は、もともと「雲」の茶区でしたが、そのお茶が特別の風格を備えて
いることから、独立しました。
産地については、Odachaさんが<銘茶紀行>で詳しく書いておられるので
ご参照くださいね。
http://www.westin-osaka.co.jp/restaurant/china.html
*産地クイズは、「面白いから、もう一問!」というリクエストにお答えして
これからも、続けま~す。