韓国映画『王の願い   ハングルの始まり』を観に行ってきました!





大好きな映画俳優・ソン ガンホさんが主演!
とあらば、観に行かないわけにはいかんのでございますよ!

観に行った日あたりは、しぃが学祭の準備とやらで早登校しており、ワタクシも早起きをせねばならなかったのでまぁ、常に眠かったですよね(=_=)

映画の途中で眠くなってしまわないか、少々心配でもありましたが、杞憂に終わりました!

以前にも書いたことがあるかと思いますが、かれこれ20年以上前(もうそんなに経ってる!?(゜ロ゜ノ)ノ)、ワタクシが韓国に興味を持ち始めたきっかけは、ハングルでした。
初めてのソウル旅行の最中、あの記号みたいな文字を読んでみたい!と思ったのです。

そのハングルが、どのようにしてできたのか。
あの文字に、どんな人々が携わり、どんな想いが込められているのか。

フィクション部分もあるようですが、一つの言語が完成していく過程を見るのはとても興味深く、面白く観ることができました。

「喉の奥の方で発する音」とか「発する時に舌が口の天井に付く音」とか、よくよく思い出せばワタクシ、学生時代に授業でやったわ!
↑英語学専攻(確か)

もしあの頃この映画を観ていたら、卒論は英語とハングルの発音について、とか書きたかったなー!
(実際に書いたのは「パラオ共和国における日本語」(  ̄▽ ̄))



これまでにドラマや映画で多くの王が描かれてきました。
ま、小数点すらたいした桁数覚えられないワタクシですので大それたことは言えないのですが…。
今回観ました『王の願い   ハングルの始まり』に登場する世宗大王は、これまでに観た王様像とはちょっと違った人柄だったように思いました。
一概には言えませんが、王といえば往々にして我が強かったり、家臣の反発にあっても自分の意見を貫き通すというようなイメージが強いのですが、この作品の世宗大王は民衆のためを想い、また家臣の体裁も崩さないように等、あらゆる方面に気を遣うような、優しい人物として描かれていたように思いました。

王と、幼少期から彼を知る王妃、二人とも優しく、「宮中の女官は文字を知らないがために、親に手紙を書くこともできない」と、おそらく当時であれば後回しにされたであろう女性にハングルを教え、広めさせようとしたり。

文字と一言で言っても、そこには儒教と仏教の確執、中国との抗戦、身分間での権力の有り方等が深く関わってきて、ただ皆が読める・書けるようになればよい、という訳ではないんだなぁ、と考えさせられました。



ラストシーンの、世宗大王とシンミ和尚との会話がとても心に残りました。

「私は何年も王の座についていながら、文字しか残すことができなかった。」

と言う世宗大王にシンミ和尚は、

「桃の種が一つということは、皆が知っています。
しかし、その種からいくつの実がなるのかは、誰も知りません。」
と。

多くの功績を残せなくても、一つ一つ情熱をもって事に向き合えば、そこから繋がって後に実を結ぶこともある、ということかな。

日々丁寧に、真摯に生きていけるようにならなきゃです。



最後に。

この作品が遺作となってしまった、王妃役のチョン ミソンさん。


ワタクシもいくつか彼女の作品を拝見致しました。

美しく、素晴らしい女優さん。
どうぞ、安らかに。