もうやんだのかな❓

小雨が体にたくさんついて、雨という名のカッパを着たみたいな気分でした、傘を怠ったら。

雨の日には色々とどうでもいいことを思い出すのです。
 
自分が子どもの頃のことが多い。

子どもってだけで、がまんしたり受け入れたりしなくちゃいけないことがたくさんあったのに、

雨の日には晴れた日以上にたくさん、回避できない諸々があったからだろうなと思います。



**


それは小学校低学年の頃のこと。

学校に「置き傘」という制度があって、急に雨が降ってきたときのために、教室のテラスに自分の傘を1人1本ずつ置いておくことになっていたのです。


が。

どういうわけか私、しょっちゅうその傘をなくして困っていました。

というか、40本近く置いてある傘の中から自分の傘を見つけられなかったんですよ。

あんまりたくさんありすぎて、この中に自分の傘があるとはとても思えない。

で、ちょっと探すんだけど、そのうち面倒になっていつも濡れて帰る。


そうすると母が言う。

「また置き傘なくしたんか❗️探してき❗️あんたはほんまに物を大切にせえへん子や❗️」


で、あんまりなくすので、(というか、勝手になくなる)時々放課後の教室に母がやってきて、私の傘を探すのです。


私はなぜ母がそこまで傘に執着するのか全く理解できず、


鬼の形相で学校にまで来て傘を探す母が恥ずかしくて、

傘の山から自分の傘を見つけることができるとはとても思えないし、

「探せ!」と言われましても、そもそも自分がどんな傘を置いていたのかも思い出せない、
似たような黄色い傘ばっかり山盛りある中から探す❓
自分の傘を❓
それ、本気で言ってる❓


という気持ち。


もう、いいじゃないですか、傘のことなんて。


雨なんかたまにしか降らないのだし、
私はなんで傘のためにここまで怒られなくちゃいけないのかさっぱり分からない、分からないのでだんだん頭が真っ白になってくる…ますますぽやーん…という感じで。
  
でも、ぼんやりしていると母に


「ほら、さっさと探して❗️誰のためにこんなとこまで来たと思てるんや❗️」

と怒鳴られるので、一応探すフリだけして、母があきらめてくれるのをひたすら待っているが、本気で探していないのがバレバレなので、やはり怒鳴られ続ける


という、

まぁ世にもムダな時間だったなーという記憶。


ちなみに、誰の傘でも気にせず持っていく人ってクラスに1人くらいいませんでした❓


私はぼんやりさんだったので、そういう要領のいい人の餌食にいつもなっていたのを、薄々分かってもいたんだけれど、まぁ仕方ないかなーとも思ってあきらめていた、


そんな子どもでした。

…ってそれどんな子や❗️

と言われたらですね、

傘なんてどうでもいいじゃん 濡れたって。
ないのなら、買えばいいじゃんあきらめて。

という、ある種おっとりした子どもだったのかも。

そんな娘に比べて私の母は、もうガッチガチにいろんなことをちゃんとしたい人だったので、お互い不幸だったなぁと思います。



月日は流れて…


「透明傘はみんなのものやで❗️」

と言い張り、コンビニや病院などで躊躇なく人の傘を持っていく友達の言葉に感銘を受け、

傘が循環していそうな場所では、透明傘をよくお借りします真顔


傘は天下のまわりもの。
やんだらまた、その辺に返しておけば誰かが使うのよ。

というね、ラフな生き方が好きドキドキ