春、神田家のドライバー率が100%になった


大阪住まいの神田家、娘たちが小さい頃ディズニーランドに車で行った際は、非力なドライバーである私を連れて、ほとんど一人でダーリンが運転を担当した。


Ena、ドライバー歴は結構ながい。21歳で免許取得。今年45歳なのでドライバー歴は24年。しかも私が教習所に通った当時ですら、特に女性ドライバーはほとんどオートマ限定だったのに、Enaはマニュアル車で免許取得した。

これには理由があって、当時は実家住まい。普通免許で運転できる車は2台。2トン車(今の表記では4トン車?)と4トン車(今の表記で8トン車でおまけにクレーン車)だけ。

当然2トン車になる。当時オートマのトラックは存在せず、必然的にマニュアル取得となった。


この感じではペーパードライバーになりそうな流れが予想できるが、同じ年結婚し、親戚からたまたまお下がりの車をもらった。トヨタスターレットという軽自動車と同じサイズではあるけれど、排気量は普通車という、とても走りやすく、燃費の良い車だった。本当にものすごくありがたかった。極貧の中、車の維持は大変やったけれど、半年後妊娠したEnaは産院まで車でないと通えなかったのと、つわりがひどかったので日常も車移動になり、近所使用でほぼ毎日運転した。

子供が産まれてからは、激務のダーリンは家におらず、ワンオペ育児。2人の娘たちは本当に育てやすい子供で生後2ヶ月から朝まで寝てくれる、夜泣きなし、癇癪なしと、神様は私が人格レベルが低いことを理解して、ものすごくイージーな子供をよこしてくれた。

とはいえ、子供は小さい頃否応なしに熱を出したり、予防接種に行ったりする。

1人で2人の娘たちを連れての移動は車必須だった。毎日乗ってはいたけれど、怖がりなので「速い」が苦手で高速に臆せず乗れるようになったのはここ5年くらい


おかげで娘たちは車移動が当たり前育ち、おまけに心配性の母だったので、お嬢様のような送り迎え生活だった。

(のちに長女jewelは中学生になった日に中学校にたどりつけなかったという笑い話も生まれた)


そんな娘たちが大人になり家の立地もあり(市内なのに駅がものすごく遠い)免許取得

4人全員がドライバーとなった。


心配性なので自分で運転した方が疲れない感じではあるけれど、長女はそこそこなれてもきて、気楽に乗れるようになってきました。


そんな神田家、ふらりと岐阜までドライブ。

次女Cuteが中学生の時にハマっていた「氷菓」という小説に出てきた岐阜県高山市図書館、煥章館(ろくしょうかん)に行ってみました。



片道4時間。日帰り。4人で交代すれば苦にならない距離。私たちの子育てもここまできたのかとなんだか物悲しさすらある。


明治5年に建てられた近代建築、岐阜県初の公立の煥章学校を模して2004年に建てられたそうです。

煥章館とても素敵な建物でした!

明治5年なんて、ちょっと前は江戸やん!

だって今は令和6年。5年前は平成。それぐらいのレベルで江戸がだった時にこのオサレな建物が建てられたの???

凄すぎやん!しかも民間の人の寄付がいっぱいで、大火事の後でで大変やったのに当時の岐阜の人は「教育は大事!」とたくさんの寄付が集まって建てられたそうな

Enaなら「今はそんなんしてる場合やない」と言いそう。

今でもこんな建物が近所に立ったら「おしゃれ!カフェ?行こう!」ってなるやろなぁ

そんな建物が学校やった人たちは、毎日うれしかったやろな〜



↑よく見たらめっちゃ人おる


そんな当時の近代建築を模して2004年に建てられた高山市図書館。大阪人でも無料で入れる。(借りるのは無理やとおもうけど返すん大変やし、借りへんよね)


最近読んだ「どうして働いていると本が読めなくなるのか」という本の中に日本の読書の歴史が書かれていて、当時の政府が「日本国民読書家にしようキャンペーン」みたいな政策をしてくれたおかげで日本に住んでいれば無料で図書館が利用できるようになってるのは本当に素晴らしいなとそれにも改めて感動した。


世界的感染症の脅威をを経て、Enaが1番感じたことは「在ることのへの感謝」

今、手に持っているものは、ものすごく贅沢で、人類が誕生してかなり長い期間、夢に見たような生活を私たちは毎日送っているということ。この凄さはUberがあるのが当たり前の世界に生まれた人には気が付きにくいんやと、思う


後部座席を深くリクライニングして目を瞑れば、運転席の長女と助手席のダーリンが楽しそうに話している声が聞こえる。隣では次女が音楽を楽しんでいる。

来たことのない場所にふらりと行き、いつものように4人でふざけておいしいものを食べながら、あらゆることに心巡らすことのできるようになった


ワンオペ極貧子育て時代、あれはあれで、いつも娘たちは優しく可愛く面白く、ダーリンが帰宅するのを毎日奇跡のように感じ、尊い日々やったけれど、あの日の私が今の私を見ると原始時代の人間がスマホを使っている人を見るような感じなのではないやろか


とても信じられない夢のような毎日が今ここにある

人間は慣れて感謝する事を忘れてしまう生き物なんやな