【新連載】山口仲美「日本語が消滅する時」(雑誌「日本語学」) | 明治書院

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 「日本語がなくなって世界の言語が英語だけになったらどうなるのだろうか。」

 

 自著『日本語の歴史』(岩波書店、2006)の中でそう問いかけ、また日本語の歴史を知り日本語によってつむぎ出された文化を大切にすることが、日本語を後世に伝えていく心を培うことになるとも指摘した。

 

 世界各地で民族固有の言語が消滅しているなか、日本語もまた衰退の道へと足を踏み入れている。「日本語が消滅する時」について、古典の文体やオノマトペなど日本語の諸相について研究を重ねてきた山口仲美氏が、この問題意識に発してあたためてきた考えを、全8回のエッセイ形式で連載する。

 

第一回 「おしよせる言語消滅の波」 (「日本語学2021年秋号」より)

 

 

目次

消滅の予兆/世界にある言語の総数/世界の各地で少数者言語が消滅している/日本語の話者数は、世界9位/消滅の危機にさらされている少数者言語/日本の消滅危機言語/東アジアおよび東南アジア/オーストラリアおよび太平洋地域/南アジア/東ヨーロッパおよび中央アジア/西ヨーロッパ、中東および北アフリカ/南北アメリカ/結局、少数者言語の消滅は/二一世紀までに生き残っている言語は/四世代あれば、言語は消滅する

 

(やまぐち・なかみ 埼玉大学名誉教授)

 

 

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