高千穂旅行 4 | トランシルヴァニア カルパチア山脈 ドラキュラ城の黄昏

トランシルヴァニア カルパチア山脈 ドラキュラ城の黄昏

自分のペースで、淡々と、出来る時に更新します。ゆるーく行きます。



荒立神社と同様、何度も名前が出て来て、色んな人に是非行ったほうがいい、とお勧めされたのが、「くしふる神社」である。


「お勧め」というのは、やはりご縁であり、神様が人の口を使って勧めて下さっていることが多いので、私はそうした良縁には素直に従うことにしている。


タクシーの運転手さんにもお勧めされ、時間的にも問題ないとのことだったので、私はくしふる神社に行って頂くことにした。


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くしふる神社は、本来ちゃんと漢字で表記するのだが、「くし」という字の漢字変換が出来なかった。


「くし觸神社」と、「觸」だけ漢字なのも、何か変なので、今回は平仮名表記で統一することにする。


くしふる神社もまた、ニニギを筆頭に、沢山の神様を祀っている。


天児屋根命(あめのこやねのみこと)天太玉命(あめのふとだまのみこと)経津主命(ふつぬしのみこと)武甕槌命(たけみかづちのみこと)などだ。


何故か、前者二柱は、歌の神様であり、後者二柱は軍神である。


天孫降臨の際、まさにニニギが降り立ったのが、この「くしふる山」だった。


くしふる山は、山自体が聖地かつ、御神体であるため、くしふる神社には、長らく本殿がなかったが、1694年に建立された。


その本殿(境内)も物凄いパワースポットであるが、本殿に向かう途中にも、「四皇子峰(しおうじがみね)」と「高天原遥拝所」といったパワースポットがある。


四皇子峰は、初代天皇「神武天皇」が生誕した場所であり、高天原遥拝所はニニギが、高天原を遙拝したとされる場所である。


神聖な場所というのは、夏でも涼しくて、いい意味でひんやりしていて、本当に気持ちいい。


くしふる神社もまた、神秘的なまでに神様の「気」が感じ取れる場所だった。


実際、くしふる神社は、不思議な写真が撮れることでも有名らしい。


行く前から、くしふる神社をお勧めして来た人達が言っていたのは、「素晴らしい神社だけど、階段が大変なんですよ」ということだった。


確かに、本殿までの階段はそこそこあったが、私は箱根神社の約100段、塩竈神社の約200段も登った身だから、くしふる神社ぐらいの階段なら、全く平気だった。


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運転手さんによると、階段を登ることもまた、修行なのだそうだ。


確かにそうかも知れない。

普段は、大して体力なんかない、ひ弱な都会っ子の私だが、神社の階段が比較的平気なのは、本能的に、修行だと理解していたからかも知れない。


あるいは、神様のもとにお参りする喜びが、階段など忘れてしまうほどだからかも知れない。


くしふる神社参拝を終えると、私は運転手さんに、高千穂バスセンターに行って頂くようお願いした。


他にも周ろうと思えば、周れたかも知れないが、無理は禁物だ。


何せ、宮崎空港までは遠いので、余りぎりぎりのことをしていると、電車遅延でも発生したら、飛行機にまで乗り遅れてしまう。


私の中で、高千穂は、伊勢・出雲に匹敵するくらい、大好きになった、大切な街であり、大和民族の心の故郷の一つだ。


名残は尽きなかったが、断じてこれが最後ではないのだし、余裕を持って行動したほうがいいと判断し、今回はこれまでとして、空港に向かうことにしたのだ。

高千穂バスセンターに着くと、ここで、半日付き合ってくれた親切な運転手さんとも、高千穂の街とも、お別れである。


私はタクシー代を払い、我知らず、幾分感傷的な口調で、運転手さんに、心からのお礼を言って、車から降りた。


運転手さんも、営業トークや営業スマイルではない、心からの感謝と、私の道中の無事を祈る言葉をかけて下さった。


待合室で少し時間をつぶしていると、延岡バスセンター行きのバスが来たので、乗り込んだ。


そして、高千穂からバスで延岡へ、延岡からJRで宮崎空港へ、来た時とは逆の道をたどる。


偉いもので、一度経験して勝手がわかると、帰りはスムーズに行け、来た時ほどの時間はかからなかった。

宮崎空港に到着すると、ちょうど昼時だった。


時間には余裕があるし、腹も減ったので、私は今回の旅行における、宮崎での最後の食事を摂ることにした。


宮崎への感謝を込めて、私は、ベタなくらい宮崎っぽいメニューを選んだ。


チキン南蛮付き冷や汁定食と、デザートには、宮崎マンゴーソフトである。


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お土産にも、炭火焼きチキン、肉巻きおにぎり、チーズ饅頭、冷や汁パックなど、敢えてベタなものを選んだ。


神様からまたプチプレゼントがあり、帰りの飛行機も一切揺れなかった上、予定よりも早く羽田空港に到着した。


羽田空港から、自宅に戻る道すがら、こんなことを考えた。


今回の旅で私は、「愛と善意」とはどういうものなのかを、改めて教えられた気がした。


高千穂で出会った人々のように、私も、常に自分が、神様の愛や、分け御霊を頂いている身であることを心に留め、周囲に愛と善意と笑顔を振りまく人になれるよう、もっと努力しないといけないと思った。


悪い「気」が充満した、ストレスの多い都会で生きていて、人権などないブラック企業で働いていると、ついつい、心がやさぐれてしまいがちで、常に愛と善意と笑顔を振りまく、というのは、なかなか難しいことはあるが・・・。


しかし、神様が自分を愛して下さり、分け御霊を下さっていることを自覚しながら、自分の心を平気で穢し続けることは、神の宮を穢すに等しい、罰当たりな行為である。


美しい心で生きて行く、ということを改めて感じさせられた旅だった。