朝からなんか、
会社全体がそわそわしてた。
NY支社のエリート社員が全員、本社に視察に来るらしい。
って言ってもほとんど日本人だけど。
NY支社は2月で引き揚げ閉鎖。
賃貸マンションにするらしい。爆。
エリート社員たちが全員、日本にくるとなれば、本社の社員のリストラ危機到来となる。
男性上司はほとんどそわそわしてた。
女性社員は全然ちがう理由でそわそわしてたけど。笑。
ひとり、27歳とゆー最年少キャリアでかつイケメンが混じってるらしいとの噂で。
女性社員の会話の中に入ってないくせに、
地獄耳でききましたw
私がいるフロアは2F。
7Fの大会議室で各部署の幹部サマたちと役員サマたち大集結。
エリートさん達と今後の人事について話し合っているらしい。
給湯室では、誰がお茶だしに行くか、じゃんけんとアミダで決めている。
私抜きでw
でも私は今日、仕事が多かったので、朝一番からマキマキで仕事をこなしてたら
もうすぐお昼というときに、1FのVIP応接室から内線。
「あ、○○(私)さん?今ちょっと大丈夫?」
名乗らないひとは大体お偉いさんなことが多いから、来客にお茶を持ってこいってことかな?
「(お客様は)何名さまでご来社ですか?」と聞いたら
「いやいや、俺ひとりだから。」とのこと。意味不明。
「とにかく待ってるから。」とだけ言われて内線は切れた。
ジャケットを羽織って急いで降りたら、
VIPに知らない男性社員が1人いた。
失礼します、と入室。
エリート「おひさしぶりですね。○○さん。」
めぐすけ「お・・・おひさしぶりですか?」
聞くとそのエリートは、去年1月からFXのディーリング部にいた社員らしい。ということは、3ヶ月くらい一緒に働いたはず。
新卒でFXのディーリング部に配属された私は、去年3月に十二指腸潰瘍と過敏性大腸炎をやるまでそこにいた。
大口のトレーディングディスクや自社売買ディーラーの平均精神寿命は3年。
私は1年ともたなかったということになる。
エリートの名前を聞いてもわからないわけだ。
顔に面影がまったくない。
「せ・い・け・い・?」のハテナマーク入れて5文字の言葉が頭をぐるぐるする。
その言葉をつい口に出して聞きそうになったとき、エリートが口を開いた。
エ「○○さん、整形した?」
め「・・・・!!(こっちのせりふじゃー!)
エ「退院おめでとうございます。あの頃○○さんは、初の女性ディーラーということで期待されてましたからね、上の人間もいろいろ言ってましたし、相当のGがかかってたと思います。仕事ぶりも、新人には見えませんでした。俺の第一印象は、強烈でしたよ。28~29歳のオーラがありました。FXの基礎や業務をいろいろ教えていただいて、ありがとうございました。」
め「・・・・・・・(ほんとにあの人なんだ。)」
エ「俺あのあと、NY支社にいってさ、相当がんばったんだよ。来月からまたよろしくな。」
め「・・・・・・はい。(急に態度でかくなったぞw)」
エ「今の俺の仕事ぶりをみたら、きっと○○さんもびっくりすると思うよ。あのときより、だいぶ成長したからさ。」
め「・・・・・・・・(確かにあのときは仕事のミスの多さに困った。後輩なのに年上ということで参った覚えもある。)」
エ「俺、今日いろんな部署の人間と話したけど、またディール業務を希望することになると思う。あとは○○専務と組んで裏で動こうかなって。」
め「え?」
エ「専務とはちょっとつながりがあってね、いろいろ聞いているよ。こないだは大変だったみたいだね。」
め「・・・・・(もしかしたら、専務とこのエリートは親子?苗字と出身が同じだ。)」
エ「俺は専務と同じく、口が堅いから安心して。○○さんは俺の大事な先輩であり、未来のパートナーだからね。」
め「はい?(その発言おかしいでしょー!今なんつったの?NYでプレイボーイ化?)」
エ「俺実はさ、日本にいたころ内気だったから言えなかったけど、○○さんをはじめてみたとき、一目ボレに近いもんがあったんだよ。一緒に仕事ができて毎日楽しかったし、毎日仕事に来るのが楽しみだったんだ。でも○○さんが体調を崩して入院したとき、おみまいに行く勇気もなかったんだよ。笑えるよな。」
め「・・・・・・・(ぽぽぽぽ。)」
エ「専務は○○さんに一目置いてるみたいだし、俺と組んで動こうよ。3人でこの会社を変えるんだ。俺はもう、昔の俺ぢゃないよ。」
め「・・・・・・・・(ぽかーん。)」
エ「今は2階で、会社資金のことを任されてるみたいだけど、おとなしく機械的な部署でしょ?○○さんらしくない。このままぢゃ終われないって思ってるでしょ?
め「・・・・・・・・そんなことないです!今の仕事は地味に見えるけど、数字にこだわるやりがいのある仕事です。私は私なりに、楽しんで仕事に取り組めています。」
エ「本気でそう思ってるの?そう言い聞かせてるだけぢゃない?女性の世界に身を入れたからでしょ。」
め「でも、ほんとに仕事は楽しくやらせてもらってるの。それだけで充分幸せ。これでいいの。私は。」
エ「このままで満足なんてできないよ○○さんは。昔の、向上心のかたまり精神はそう簡単になくならないはず。上に行くべき人間だと決まってる。・・・きっと環境が悪くてそう思えなくなってるんだね。」
め「・・・・・・・・・・・。」
エ「絶対に俺と専務が必要になる。ひとりぢゃなにもできないでしょ。本当にこのまま一生終わることになるよ。」
め「・・・・・・・・・・・。」
エ「俺の言ってること、わかるよね?ひとりぢゃなにもできなくて、強盗に遭ってしまったお嬢さん。」
め「・・・・・・・・・・・!」
エ「そんな顔しないでよ。ほんとはかよわいお嬢さん。泣いてもいんですよ?」
向かい合って話してたけど、いきなり左手で抱き寄せようとした。
め「ぴし!(ビンタ)ばかにしないで!」
エ「・・・・・・・・・さすが専務のお気に入り。」