こんにちは。
今回は居飛車速攻への対応について紹介したいと思います。
かなり文章が多くなってしまったため、初心者向け記事とは言いがたい内容かもしれませんが、
無理のない範囲でお付き合いいただけると嬉しいです。
○居飛車速攻とは?
開始早々に飛車先(先手番なら2筋)の歩を突き、そのまま攻めていく戦法です。
▲76歩など1~2手程度他のところに手数を使ってから攻める場合もありますが、
中でも画像のように最速で▲23歩成していく場合を指して言うことが多いです。
このあとの指し方としては、
・▲22歩~21歩成としてと金を増やしつつ攻めていく方針
・▲24歩と支えておき、一旦自陣に手を入れる方針
など様々あります。
居飛車速攻は少ない手数で攻めていける上、
攻めた先が相手の角の頭で受けづらく、非常に有力な戦法です。
そのため、序盤を組み立てる際、
とりわけ居飛車速攻に対しては対応を用意しておく必要性が高いと考えています。
○居飛車速攻への対応・対策
居飛車速攻は先手番で採用されることが多いため、
ここからは後手番の目線で話していきます。
居飛車速攻への対応・対策は多くありますが、実はどれも100%防げるわけではないので、
目指す駒組みや気分に応じてそれらを使い分けるようにすると良いかと思います。
①23地点に2枚利かせる
画像のように23地点に2枚利かせておき、
▲23歩成、△同銀、▲同飛成、△同金
のように相手の飛車を取り返せるように備えておきます。
ただし、23地点に2枚利かせるためには最低でも4手かかるため、
相手が先手番のときに最速で攻めてこられると1手間に合わないことには注意が必要です。
②伸ばしてきた歩を△24歩で取りに行く
相手が歩を伸ばしてくるタイミングに合わせて△24歩して歩を取りにいくのも有力です。
ただし、相手が1手遅らせて歩を突いてくると逆に歩を取られてしまうので、
残念ながらこれも確実な対策とは言えません。
△24歩で歩が取れなかった場合、
以降は△22飛と回って向飛車で攻めていくのが無難かと思います。
③その他(▲同飛成 以降の対応)
①②の対策以外で、
▲23歩成、△同銀、▲同飛成と飛車を成られた以降の対応についても触れておきます。
ここからの対応は選択肢が幅広いですが、
基本的には相手の龍が撤退してくれれば及第点、運良く龍が取れれば大成功です。
ここではついたて界隈で知られている「早川システム」という手筋について紹介します。
早川システム(通称:早シス)は、
あらかじめ角を22地点からどかしておき、
▲同飛成に対して△22飛と回って逆襲していく手筋です。
基本的にはここから△28飛成や△26飛として、相手が引いた龍を取りに行くのが一般的です。
相手が28まで龍を引かず、▲26龍のように途中に引いた場合は、ここで反則と引き換えに龍を取ることができます。
早シスに必要な用意は
・△14歩~△13角
・△34歩~△33角(または△44角など)
・△32銀~△31角
など選択肢が多く、自然に駒組みしていく中で使えるのでとても便利ですが、
▲同飛成、△22飛に対して▲24歩とする早シス対策(下図)が編み出されて以降、近年ではあまり使われなくなっているように感じられます。
(これをされると後手は何度も反則した上に駒得もできず、かなり痛いです)
※早川システム以外の対応について
他にも、▲23歩成、△同銀、▲同飛成 以降の対応として、
△31金と寄っておき、次に相手が▲21龍としてきた場合に取り返せるようにしたり、
△24歩として龍を閉じ込めるのも部分的な手筋です。
④居角であった場合の対応
ここまで挙げてきた対応は、
△13角型、△33角型、△31角型など、角を22からあらかじめ動かしていることを前提としていましたが、
△22角型(=居角)の場合の対応についても触れておきます。
居飛車に対して居角であった場合の対応は、
多くの場合が△44角~△33桂 のように角と桂を逃がすことになるかと思います。
角桂を逃がしても▲31と や▲33と があるため後手は忙しいですが、なんとか誤魔化して頑張ります。
このあとの方針としては、逃がした角桂を活用して3筋や5筋を攻めていく方針がわかりやすいですが、
自陣の形によっては6~8筋あたりの歩を伸ばしていき、反撃する場合もあります。
全部は紹介できませんでしたが、
以上が居飛車速攻へのよくある対応になります。
○番外編:飛車バイバイ
23地点に歩ではなく飛車から突っ込む飛車バイバイというネタ戦法があります。
相手目線だとこう見えます。
居飛車速攻かと思って角を逃がしたら、なんと次に桂馬が取られます。
ビックリすること間違いないですね!
2手以上遅れて23歩を取られたら、
もしかするとそれは飛車かもしれません・・・。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
レート戦での使用はおすすめしませんが、
こんなのもあるよ、という紹介でした。
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