擦れ違い
今夜僕を包み込んだ憂鬱な雲から
降り注ぐ結末は僕の肩に染み込んでいく
僕らは擦れ違う
バスの窓から見た風景に
懐かしい香りがする
気のせいだと一人
小さく呟いたなら
時間が動き出す
エンジンの音に掻き消された雑踏の中
イヤホンから漏れたように歌を口ずさんだ
僕らは擦れ違う
同じ場所 同じ時間を
ねじれの位置で過ごしている
幸せよ、とあの日
小さく呟いていた
時間を思い出す
僕らは擦れ違う
何の捻りもない言葉を
伝えるよりずっと早く
僕らは擦れ違う
そしてまた遠ざかって
明日の風に吹かれて