私は仕事柄
ご高齢の患者さんにお会いする機会がとても多いです
この時期になると思い出す事があります
教科書には載らない戦争の話
一人一人の経験は異なるのだから
教科書では伝え切れないのは当然ですね
戦争を乗り越えてゆるしを体現している患者さん
美しいというか凄まじいというか人間の本質を生きている存在感というか
私の言葉では表現しきれませんが
その在り方は非常に心を動かすものがありました
原爆の後遺症で今現在進行形で肉体的な痛みを抱えているにも関わらず
誰かや何かを恨むでもなく
痛いのは仕方ない
今生きているのだからありがたい
そう言って微笑む
その言葉を微笑んで言える
その境地に至るにはどれだけの思いがあったのか私には想像できません
感情論になってしまうかもしれないですけど
私は戦争を生き抜いて戦後の日本を立て直した世代、今のご高齢の方々には手厚い医療を受けて欲しいと思います
被曝のあとの皮膚のひきつれが痛くて痛くてと言っていた患者さん
マーケットのマイノリティーなのは百も承知だけど、その痛みを和らげる薬が開発されて欲しい
そんな薬が世に出たならば保険診療で無料で使わせてあげて欲しい
医療経済の適切な在り方はこれから益々問われていく事になるでしょう
自分や目の前の利便性だけでなく社会全体の利益をみんなが考えていける世の中、医療システムが存続していくといいなと思います
その為にも予防できるものは予防していきましょうね![]()

