「日本の治水史と“都江堰”と“五郎兵衛用水”」
新元号に変わるこのタイミングに、平成30年度「世界かんがい施設遺産」に登録された「五郎兵衛用水」と中国の「都江堰」について学んでいました。
★世界かんがい施設遺産「五郎兵衛用水
https://ameblo.jp/megumico-agri-a/entry-12447402778.html
先月の講演会の後、ひょんなご縁で知り合った高齢の女性に紹介していただいた本を入手し、「都江堰」のかんがい施設を初めて目にしました。
三国志の舞台になった成都周辺の観光を案内する本です。
女性は、この都江堰を以前訪ねたそうなのです。
かんがい用水の講演では、都江堰の治水技術と五郎兵衛用水のつながりを説き、中国の治水神とされてい禹王が、日本各地の治水でも祀られている事実を知りました。
各地にある「大禹謨碑」や「文命碑(文命は、禹王の別名)」は、中国の治水技術を日本の治水の歴史に遺すもののようです。
「向書・大禹謨」の中の「地、平らかにして、天、成る」(地平天成)は、「平成」の元号の典拠。
「昭和」は、「尚書、堯典」の中の、「百姓、昭明にして、万邦を協和す」(百姓昭明、万邦協和)からとられたそうです。
科学的原理に基づいて巨大水利工事を完成させた都江堰と同様に、信州の五郎兵衛用水も江戸時代でありながら科学的な工法で築かれています。
中国と日本の関係…、歴史を知らない“無知”と向き合いながら、歴史を学ぶ大切さと面白さを感じています。
自然災害の危機管理に、治水事業は侮れないものです。
過去は事実、未来は切り拓くもの。
可能性に向って…、自然環境を守るために…、できることは何…。