ここ最近マニアックなソウル音楽ばかり聞いて寝てるせいか
夢の中での私はすっかりアメリカ人になっている。
しかも夢の中での私はビヨンセそっくりの女だ。

ワタシはニューヨーク中心部にあるホテルの最上階の部屋で、ショッキングピンクの足がよく見えるスリットドレスを着て
ウエストラインがはみ出ていないかチェックしながら鏡前でたっていた。

ふと気がつくと、鏡の後ろで赤の革ジャンを着た彼が見えた。

「え!!どうしたの、あなた、サンフランシスコにいたんじゃないの!?」

「キミに早く会いたくて、自家用ジェット機を飛ばしてきたのさ。さ、今からパーティーに行くよ。」

「パーティー?!?」

「友達がマイアミのはずれにちょっとした島を持っているんだ。よくみんなで集まるんだぜ」

「え、パーティーなら、フォーマルドレスに着替えなくちゃ」

「そのピンクのドレスでいいじゃないか、僕だって赤の革ジャンさ」

「だめよ、こんな下品なドレス。着替えるわ」

ワタシは慌てて首元のホックを外し、ドレスを脱ごうとしたとき
後ろから彼が抱きしめてきた。

「パーティーはやめさ、今夜はキミと二人だけでいるよ」


ワタシの身体はゆっくりと自然に回転し、彼の胸に顔をうずめていた。
彼の背中越しから見えるニューヨークの夜景は
今夜も一段と美しい輝きを魅せていた。

    end


自分を見事に美女と演出する夢の中のバカ私よ。
夢は自由だ。勝手さ。誰にも迷惑かけないしな。
ぐわはははは。

まりこの妄想夢物語は続く。