ついに夜昼大逆転の生活に成り果てた私だ。
今朝も10時に、一本のメール音が鳴るまで
グースカ寝てて、目覚める瞬間まで夢を見ていた。
その夢は、とても居心地が良く幸せな気持ちだったので記しておこう。


私は水泳選手だった。
スポーツ水着に水泳キャップ姿だ。
そして、私はプールサイドで溜息をつきながらプールの水を見つめていた。


「私は、もうこのプールで泳げないわ、私の泳ぎなんて、誰も期待なんてしてないもの」


自虐的になり、更衣室に逃げようとしたとき
「待ちなさい!」 不意に大きな声がした。 

コーチの声だった。
聞き覚えのあるいつもの、あの声だった。
コーチは、白いTシャツと太ももが破れたジーンズ姿で、首元から金のネックレスがキラリと光っていた。


「まりこ!さ、こっちにくるんだ、ここに立つんだ!」

「いやです、コーチ、私もう水泳をやめます!」

「何を言ってるんだ!!」

「だって、だって、私なんか、私なんか、ヒック、ヒック、、、」

私の頬は涙で濡れ、なめらかに、つつとあごまでつたえた。
コーチは優しいまなざしで、私の肩をぶんぶんと力強く揺さぶり、


「いいか、キミは絶対に泳げるんだ、キミは南河内のイルカと呼ばれてる選手なんだ!」

「え、、私が、南河内のイルカ、、、」

「だから、泳ぐんだ、キミが泳げば、南河内中が勇気が湧くんだ!、、俺がいつもそばにいるじゃないか!」

「、、、コーチ!!」


私は気づかない内に、コーチの広い胸に顔をうずめていた。
そして
溢れ出す涙が、金のネックレスにからみついていた。

     end 


ああ!!美しい夢!!!

よし、今夜の夢は
マラソンランナーになろうか。
夜昼大逆転日々は続く。


私の抱きまくらの スヌーピーです。
抱かれまくらじゃないよ。