【杉の木の両親と松のこども】
昔々あるところに、杉の木の夫婦が住んでいました。
同じ杉の木ですから、価値観も行動パターンも同じ。
友達のように仲の良い夫婦でした。
あるとき、この夫婦に待望の子どもが宿りました。
夫婦はこれから生まれてくる子供のことを考えるとうれしさでいっぱいです。
「せめて五体満足で生まれてくれさえすれば、それだけで幸せ」
と神様にお祈りする毎日を過ごし、無事に丸々と太ったかわいらしい男の子が生まれました。
しかし、個性は遺伝しませんので、生まれてきた子供は松の木でした・・・。
「個性」が強く出ない赤ちゃんの頃はよかったのですが、成長するにしたがい、両親の期待は裏切られることになります。
杉の木の両親は、「木はまっすぐ空に向かって伸びるもの」と信じていましたが、松である我が子はくねくねと曲がりくねって、横に枝を伸ばして成長していったのです。
このままではいけないと感じた両親は、何度も話しあってある決断をしました。
夜、松の子どもがすやすやと寝息を立てて眠っている間に、横に伸びた枝をすべて切り落としてしまったのです。
「お父さん、お母さん、痛いよ~!」「僕が何か悪いことをしたの?」「どうして僕を傷つけるの?」と子どもは叫びます。
しかし、杉の木の両親は、松の子どもの言葉に耳を貸そうとはしません。
「これが親の愛情だ」「大人になったらきっとわかるわ」
枝をすべて切り落とされてしまった松の子どもは、成長の芽も、可能性の芽も全部一緒に切り落とされてしまい、小さく萎縮してしまいました。
その後も枝を切り続けられて育ったその子どもは、個性を否定され、自信を失った大人になってしまいました。
日本中で世界中でこの物語と同じ悲劇が繰り返されています。大切な我が子にあなたは何を望みますか?
子どもに本当に幸せになってもらいたいのであれば、個性の押し付けや価値観の押し付けよりも、温かく見守ってあげる子育てが今こそ、大切なのではないでしょうか?
個性心理學研究所 所長 弦本將裕
(個性をのばす子育てのヒント満載!こどもキャラナビ 世界文化社より引用)
あなたは これを読んでどう思いましたか?
親も子供もそれぞれ個性が違うのですから、考えかたも、捉え方、感じ方も違って当たり前なのです。
子供の為を思ってする すぎた躾は
ただの『おしつけ』だそうです。
おしつけにならない 躾であったらいいですね。