↑ひとつ前の話


聞き覚えのある声…。



私達二人が信頼している大好きな男性の先輩社員の声だった。



私はほっとした。


A.Rを抱きしめたまま。

こちらへ、その先輩が来てくれるを願った。



そして、先輩はやって来た。



「ちょっとちょっと、どーゆうこと?え?え?」


「A.Rお前はなぁ。自分の立場分かってんの?」


「O.Mさんも、良く考えなよ。もう大人なんだから。しかも人の家って…」



先輩は呆れた顔だった。


でも、優しい。


怒ってない。




先輩は家主の人をバスルームへ誘導してくれた。



「A.R先に行って。私は後から行くから」


すっぽんぽんにシーツ1枚を纏い、A.Rは逃げ出した。



私は緊張がほぐれて、安堵した。


途端に涙がポロポロ溢れた。


先輩は私の頭を撫でてくれた。


「ほら、早く行きな。お風呂上がっちゃうよ」


私もすっぽんぽんだ。

シーツをぐるぐるに巻いた。



先輩が慌てたように私の元へかけて来た。



そして私の唇に軽くキスをした。




私はその家を飛び出してA.Rを追いかけた。



裸足で走った。


裸でシーツを、巻いて。


A.Rを探した。



誰もいない無人駅のホームに辿り着いた。



A.Rを探す。



それらしき人を見つけた。



とても、遠くにいる。



私は駆け寄る。




二人とも、声を出したりしない。



ただ、黙って。


私は、近づいていく。








そこで、夢から覚めた。







夢の内容を事細かに覚えている。



消えてしまう、夢とは違う。



あきらかに【明晰夢】だった。



ツインレイも、明晰夢も知らない当時の私。

なぜ?こんな夢を?



夢占いで、検索する。


「職場の人とセックスする夢」は相手に実力を認めてもらいたい時に見るらしい。




でも、夢占いの診断とは違う感じがしていた。




なんだろ。


これ。


初めて。



私はこの日から、3ヶ月間。


激しい胸の痛みに耐える日々を過ごすことになる。



何も、食べたく無い。


食べなくても平気。


食べたくない。


胸が痛い。


胸の痛みは何?




体重が15kg減った。



何もしてい無いのに。