うつは心の風邪だといわれている

誰でもなる可能性があり、しかし必ず治る病気だという意味だ

しかしこれは、誰でもなる可能性があるのだから、少しでもうつの疑いがあれば、気兼ねせず

早急に病院に行くよう、呼びかけるためのフレーズであり

実際には医学的には心ではなく、うつはれっきとした脳の病気だという

脳の病気だということは、逆手に取れば、脳を治せば、うつも治るということだ

うつはストレスが原因だされているが、ストレスというのは仕事で嫌な思いをするというのだけがストレスの意味ではない

この場合のストレスは、例えば体に悪い食べ物を食べることによる体へのダメージという意味を含んでいるのだ

この本によるとうつは感情を安定させる物質が足りない状態であり

これらを作る栄養素を補充すると同時に、その栄養素を消費してしまう食べ物を避けることで

回復できるとしている

この栄養素とは1つ、2つではなく、たくさんあるので、読んで頂いた方が早いのだが

大まかにいうと、タンパク質(アミノ酸)、ビタミン、鉄分などで

特にビタミンB1、Cが重要だと著者は指摘している

そして、食べることで、その栄養素を消費してしまい、感情を安定させる物質を作れなくさせてしまうため

著者が、絶対食べてはいけないものとして挙げているのが、ジュース、お菓子、アイスである

この3つに共通するのは、糖分が多いということで、糖分をとるのは脳へのダメージが大きく、必要な栄養素を消費させてしまう最悪の行為なのだ

脳の活動には糖分が必要なのは有名だが

この糖分の意味は血糖値をゆっくり上昇させる、野菜などに含まれる、口にしても甘く感じない糖分の意味で

上記の3つの糖分は血糖値を急激に上げ、そのためにインスリンが大量に分泌され、元の血糖値より下がってしまうため

結局、糖分を取ったことにならず、さらには、低血糖症を引き起こし、余計に感情がいらいらしてしまうと著者は指摘している

うつというのは食生活の改善で治ってしまうような簡単な病気ではないが、精神的なストレスがたまっている上に

上記のようなものを食べるのは火に油を注ぐような行為ではないだろうか

病気の人はもちろんのことうつ症状のある人もこういう食べ物は絶対食べてはいけないし

健康の人で、こういう食べ物が好きな人は少し食生活に気を遣ってみてはいかがだろうか

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私のように五体満足で、何の持病もなく、毎日寝たら明日がくることに疑いがない人間はとても幸せだ

友人、身の回りの人にも大病や障害がある人がいないせいか

普段から自分がもし大病や障害があったらと想像することもないし

そういう人たちがどういう生活をしているのかもあまり知らない

今回紹介する本は数年前、明治生命のCMで小田和正さんの「言葉にできない」という曲とともに

話題になりドラマ化もされた、「たったひとつのたからもの」である

この本は生後一カ月でダウン症と判明、心臓の合併症で余命一年と宣告されたにもかかわらず

両親に支えられながら、精一杯生き、6年3ヶ月の人生を閉じた、加藤秋雪くん

その母親である、加藤浩美さんが秋雪くんの6年3ヶ月を綴った文章である

全編を通して105枚のの写真が使われ

その写真は声も出ないし、動く訳でもない普通の静止画だが

全部の写真から両親からの秋雪くんへの愛情が感じられる

文章からもなんとかして子供をよくしたいという

お母さん、お父さんのの願い、愛情が伝わってくる

一回最後まで読んで、また読み返すと、どの場面も泣けてしまう

最近、出版社が感動という宣伝文句を多用し

巷にはいわゆる感動本というのが氾濫しているのに違和感を持っているため

私は感動という言葉を安易に使いたくないのだが

この本は本当に感動する

一番好きな写真はお父さんが秋雪君を抱きしめている写真

たった1枚の写真なのにすごく心を動かされ、お父さんの愛情を感じてしまう

これを見ると、お母さんである、浩美さんの「人の幸せは、命の長さではないのです」という言葉が重くのしかかってきた


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今の社会というのはスピードという言葉が好きだ

例えば試験でも問題数が与えられた制限時間で普通に処理できる量よりも多めで

合格するためにはいかに多くの問題を素早く処理し、全部の問題に解答するかというスピードが求められる

仕事においても、もちろんそうで、営業であっても事務であっても

学校の宿題のように次々と仕事が与えられ、素早く処理していくスピードが求められ

営業などで重要な決断でも素早く返答しなければ、相手方は別の取引先に仕事を頼むかもしれない

現代では立ち止まって考える暇全くがない

この悩む力という本の著者である姜尚中さんは在日韓国人という生まれのため

幼少の頃から母親とともに差別などに苦しみ、悩む時間が多かったという

この本では現代人心の中に内包している悩みについてそれを抑圧せずにひたすら悩むことを奨励している

というのも文豪夏目漱石も社会学者マックスウェーバーも悩むことで数々の著書を生み出したからだとしている

誰だって生きていれば今の社会が内包している矛盾に気づかずにはいられないはずだ

夏目漱石の場合も明治の時代の生まれでそこからどんどん日本が西洋化、近代化していく過程で

人間関係が希薄になり、個人がどんどん孤立化していくのを目の前にし大いにそれに悩んで

それをテーマに数々の小説を生み出した

現代人もまた漱石のようにどんどん変わっていく時代の変化、例えば携帯電話、パソコンの登場で

いつでも気軽に他人とコミュニケーションをとることが可能になった一方、人間同士が直に接する機会が少なくなり

個人が実は孤立化を深めているという逆説が生まれ、会社でも年功序列賃金制、終身雇用制度が崩壊して

欧米のように仕事において実力主義が定着し、そこに競争原理が介在することによって、人間関係がより殺伐化しているという社会の矛盾に気づかずにはいられないはずだ

著者はそれについてたまには立ち止まって大いに悩み、悩み抜くことによって人間は強くなれるとしている

そういう問題について時々考えをめぐらし自分の結論を出すことで、自分に自信が出てくるのではないか

なぜ討論番組で論者が素早く相手の理論に対してかっこよく反論できるのかというと

それは常にその人がその問題について考え、自それについて分の答えをもっているからである

我々もも今の時代に生きている以上、この時代の政治、経済、外交などの分野について

勉強し、自分なりの考えをもっているべきではないだろうか

その知識は確かにいつ役に立つかはわからないし、一生役に立たないかもしれない

しかし悩んだ末に自分の考えをもっているという自信は自分を一生支えてくれる基盤になる

福沢諭吉は賢者と愚者の違いは学ぶか学ばないかだと言った

自分の考えをもつということは大変立派なことだ

たとえ知り合いとの雑談でしかその知識を使えなくても、その人だけからは尊敬の眼差しで見られるに違いない

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