ひとつは、経済的な理由。運良く3人の子宝に恵まれたものの、普通のサラリーマンの私の稼ぎではこれが限界。家の部屋数や将来の貯蓄を考えてのこと。ただ、4人目が産まれたとしてもこれは何とかなるので決定的な理由ではない。嫁も専業主婦なので、パートでも働けば金銭面は大丈夫だろう。
ふたつめは、嫁とのセックスの問題。嫁とも子供は3人までと決めていたため、3人産まれてからの夜の生活は、妊娠のリスクを避けるためコンドームを利用。しかし、普段からコンドームを使用していなかった私たちにとって、感度が鈍り、中折れもしばしば。ローションを使ってみたり、コスプレの服を買って着てもらったり、拘束具を買ったりと様々チャレンジしたが、お互いに満足されなかった。今考えると、嫁も良くこういう話を私に打ち明けたなと思う。それだけ二人のなかでセックスが大切な愛情表現のひとつになっていたのだと思う。2年くらい二人で話し合っていた。
3つめは、避妊法について。どうしてもコンドームに抵抗があった私たちは、いろいろと調べていくうちに、様々な選択肢があることがわかった。
まず考えたのは、女性が服用するピル。嫁が近くの産婦人科に話を聞きにいくと、1シート(1ヶ月)診療代込みで3,000円で処方可能とのこと。避妊もほぼ確実なので嫁は前向きだったが、生理不順でもない嫁が私とのセックスで避妊のためだけに、体に負担を掛けて薬を毎日飲み続けるのにどうしても抵抗があった。年間36,000円出費だと当時の嫁が35歳だったので、仮に50歳まで生理が続くと540,000円と高額な出費である。
次に女性の膣にプラスチックの器具を入れて受精卵の着床を防ぐ方法。避妊効果は高いが、定期的なメンテナンスが必要であることと、ピル同様にセックスするために嫁の体に負担を掛けてしまうことから、私が反対した。
あとは、私たちが選択した不妊手術。男性が行うパイプカットと女性が行う卵管結さくの二つがあった。パイプカットが唯一女性が体への負担がなく男性側が出来ることだったのと、避妊効果が最も高いこと、手術料金も80,000円と長い目でみれば経済的であったため、パイプカットを行うこととした。パイプカットは1回手術を行えば、まず妊娠することはない。稀に切った精管が繋がってしまうケースがあるようだが、そういったアクシデントがない限り、99.9%の避妊効果とのこと。正直子供を作ることが出来なくなるという精神的なダメージはあったが、嫁のことや家族のことを考えると今はパイプカットを行って本当に良かったと思っている。
パイプカット手術した後、
嫁「外でいたずらしてきても子供が出来るリスクがない」
もしかして、全て見通されていて誘導されたのか、複雑な気持ちだった。