常連さんの連れだから2回目はないと思っていた。
その次の週
バイトに向かってお店の階段を上がる。
階段の上でスーツ姿の人が電話をしている
「お客さんかなー?セット料金3500円か〜」なんて考えながら上っていく
背を向けて話していたが、足音に気づき振り返った
「あっ!!この前の人だー」と私が言うと軽く会釈をしてくれた。
小声で「お店来てくださいねー」っと言って店に入った。
オープンの準備をしていると、ガランっとドアの開く音がして
彼が「今日、一緒に来るはずの人がまだ来てなくて、後から来れたら来ますんで!」と足早に去っていった。
「わざわざ良いのにwでも、ちょっと残念だな」と思いながら
その日はお客さんも少なく、チーママと一緒に常連の社長さんのお高いウイスキーをゆっくり飲みながら幸せだーって言ってた
その時、ガラン
彼が一人でやって来た。
「やっぱり連れの人来れなくて、一人で来ちゃった」と笑った
素直に嬉しかった
お客さんが少ないこともあり、一対一で話すことができた、私も良い感じに酔ってて楽しくてしょうがなかった。
好きな物、嫌いな物
私たちは似た者同士だった。居心地も良くて
すごく楽しい時間で話が途切れなかった。
私はお客さんとは付き合わないってスタンスだったから、楽しいけどお客さんはお客さんと普通に恋愛対象じゃなくしてた。
水商売は嘘つきだ。でも、相手も嘘つきだって思ってるから、男の人は奥さんいても浮気する、言わなきゃバレないって思ってるから
その時だけ楽しかったら良いと思ってるから
お客さんは信用しないようにしてた。
でも、彼は頻繁にお店に来てくれるようになった
彼はflumpoolの曲が好きでスナックでもよく歌ってた。
「大切なものは君以外見当たらなくて」この曲が一番好きだと言っていた。
グラスを取りに行って、彼を少し離れた距離から見た時に
「あんな人の奥さんになれたら、きっと幸せなんだろうな」
ふっと思った。
なんで急にそんな事考えたのか自分でも不思議だった。
flumpoolのDVDすごく良いからと、貸してくれた。
私はその時一人暮らしをしていて
彼氏がいて、でも破局寸前。
連絡も来るか来ないかだけで
私は彼にイライラする事が多くなっていた。
「別れようって言おうかな〜」そんな事を考える毎日、でもどこか踏ん切りがつかずなーなーにしていた。
前から企画していた広島旅行行くのが湯鬱だった
貸してもらったDVDをみて、ありがとうの手紙をつけてお店に来てくれた時に返した。
広島旅行の前日、彼が店で飲む事もせずに
ただ私にプレゼントを持って来てくれた。
「みめが好きそうなCD渡したくて、それじゃあね」
袋を開けるとクリスハートのCDだった
帰りに聞きながら帰ろうと思い開けると
手紙が入っていた
happy birthday
みめの大好きな奏とかが入ってる
いいーーーーーーCD持ってたから
プレゼントします!
お返しは、倍返し以上でよろしくね!
わざわざ手紙まで書いて、持って来てくれたんだ。
なんだかつっかえてたモノが取れたみたいに
素直に嬉しくて涙が出た。
すぐに彼に電話をかけた。すごく嬉しかった事を伝えた、彼も喜んでくれて
嘘つきな自分が嫌になった。