九頭馬(万事馬九行久)~Ver.16.10
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8472☆ダート交流重賞振り返り

3日間に渡って行われた、大井競馬の交流重賞を振り返ってみよう。


3つの交流重賞で一番の注目レースだった、第26回「ジャパンダートクラシック」(JpnⅠ)は、単勝1.7倍の1番人気に支持されたフォーエバーヤングが優勝。2着3番人気ミッキーファイト、3着4番人気サンライズジパング。



[ハロンタイム]

12.2―11.5―12.0―13.2―12.7―12.0―12.3―13.3―12.2―12.7(2:04.1・良)


レースを引っ張ったのはカシマエスパーダ。フォーエバーヤングはスタートで躓いてヒヤリとしたものの、他馬の出方を見ながら2番手のインに付けた。直線で抜け出してミッキーファイトが迫ってくるともうひと伸び。結果的には、番手に付けた時点で勝負ありだったが、ここでは力が上の走りを披露した。中間には熱発もあったといい、デキ八分での圧勝で強さを印象付けた。

 勝ち時計2分4秒1も速い。同舞台の東京ダービーが稍重で2分6秒1で今回のJDCが良馬場で2分4秒1。単純に比較はできないが、この数字だけでもフォーエバーヤングの力が抜けていたと判断できる。

 この後は、14日から出国検疫に入り、ブリーダーズカップクラシックへ向かう。2着に惜敗したケンタッキーダービーの借りを返すべく、チームフォーエバーヤングが一丸となって大一番へ挑む。


2番人気だったラムジェットは4着。フォーエバーヤングからは1秒4離された完敗だったが、1角までに上手く外に出したまでは良かったが、向正面で早めに捲りに出て直線で失速。12秒0とラップが締まったところで動いて行ったのでタイミングが悪すぎた。プラス18kgの馬体は太くは見えなかったが、成長分を差し引いても余裕の数字。そのあたりも末脚が鈍った一因だったように思う。



第58回「東京盃」(JpnⅡ)は、4番人気のチカッパが古馬勢を撃破して優勝。2着8番人気マックス、3着3番人気シャマルで波乱。1番人気のイグナイターは6着、2番人気のクロジシジョーは5着にそれぞれ敗れた。



[ハロンタイム]
12.1―10.7―11.4―12.3―12.1―12.7(1:11.3・良)

前半3ハロンが34秒2で後半3ハロンが37秒1。前後半差2秒9の超前傾ラップだったが、道中5番手までの馬たちが掲示板に3頭入り、前内で上手く立ち回った馬たちに向いた馬場だった。
 勝ったチカッパも道中は中団だったが、インで脚を溜めて内を上手く捌いて抜け出した。鞍上の横山典騎手の手綱さばきが絶妙だったが、馬自身も斤量55kgが味方したとはいえ、強い競馬を見せた。

マックスは道中4番手、シャマルも3番手からの競馬だったが、マックスは、これで御神本騎手とのコンビでは4戦すべて馬券圏内入り。余程相性がいいのだろう。シャマルは、4戦連続で交流重賞で馬券圏内入り。昨年のかしわ記念競走中止から完全復活の印象も、1200だとこのあたりまでかなと。

イグナイターとクロジシジョーには展開が向かなかった。ここまで前残りだと外差し勢には厳しかった。



第21回「レディスプレリュード」(JpnⅡ)は、1番人気→2番人気→3番人気の人気通りでの決着で堅い結果に終わった。



[ハロンタイム]

13.0―12.1―13.4―12.5―12.1―12.8―12.9―11.7―12.7(1:53.2・良)


7頭立ての少頭数でスローペースは確定だったが、5ハロン通過が63秒1。道中のポジションもほとんど動かず、地力勝負のレースになって実績馬が上位を独占した。その上位馬たちは、次を見据えての仕上げでも勝ち負けだったことからも、レースとしての評価はB程度と見るのが妥当かなと。JBCレディスクラシックでも上位争いをするであろう馬たちなので、今後の仕上がり具合によっては、本番での逆転劇もありそうだ。





8471☆大井・東京盃

3日連続の交流重賞最終日。本日は、大井で第58回「東京盃」(JpnⅡ・ダ1200外)が行われる。


中央から5頭、地方から9頭のメンバー構成だが、前日1番人気は、中央の3歳馬チカッパ。

 ここまで全ダート[4.4.0.1]の成績。唯一の馬券圏外は距離1600のヒヤシンスステークスなので、単純に距離が長かったと言える。2走前の兵庫チャンピオンシップは2着だったが、勝ったエートラックスの鞍上はモレイラ。鞍上の差で敗れたとも言え、武豊騎手に乗り替わった前走の北海道スプリントカップは、そのエートラックスにきっちりと先着しての勝利。プラス21kgの馬体で勝つのだからスプリント能力は高い。今回も乗り替わりだが、横山典騎手とは過去にコンビを組んだオキザリス賞で2着。距離1400が微妙に長かったと考えれば、距離短縮で前走から斤量1kg減の55kgならば、勝ち負けが可能だ。


2番人気は、兵庫のイグナイター。

 もはや、説明不要の馬だが、今年はフェブラリーステークスに挑戦したり、海外遠征をしたりと、意欲的なレース選択をしている。結果は伴わなかったが、前走のさきたま杯はレモンポップの2着。力の衰えはまだ感じない。昨年のJBCスプリントを制した舞台で再びの好走も可能だが、外枠は割り引きだ。


3番人気はクロジシジョー。

 ここまで芝を含めて1200と1400しか走っておらず、1200は全6勝のうち、5勝を挙げている典型的なスプリンター。前走のクラスターカップは、速い流れでも先行馬が残る前内有利な馬場。その中を外を回して直線も大外回しで、勝ち馬のドンフランキーに半馬身差まで迫っての2着。上がりもドンフランキーを0秒6も上回る脚であり、強い内容だった。今回はハイペース想定で流れも向く。揉まれない外枠もいいので、春の東京スプリント2着の雪辱を果たす好機だ。


◎クロジシジョー

○イグナイター

▲チカッパ

☆エートラックス

△シャマル

△エンテレケイア


単勝◎

馬複◎→○▲

3連単フォーメーション

◎○→◎○▲→○▲☆△△





8470☆大井・ジャパンダートクラシック

本日は、大井競馬場でダート三冠・最終戦のジャパンダートクラシック(JpnⅠ・ダ2000外)が行われる。「全日本的なダート競走の体系整備」で、ジャパンダートダービーがレース名を変更しての秋開催。初代チャンピオンになるのはどの馬だろうか。


春二冠の成績を振り返れば、中央勢が[2.2.1.3]で地方勢が[0.0.1.15]。二冠を制した中央勢に対し、地方勢は羽田盃のフロインフォッサルの3着が最高。それも2着の牝馬のアンモシエラに8馬身も離された3着で、ほとんど価値がないものだった。今回の中央勢も東京ダービーを圧勝したラムジェットを筆頭に、6戦5勝でケンタッキーダービーでも3着になったフォーエバーヤングなど強豪馬揃い。地方勢には厳しいレースになりそうだ。


ラムジェットは、東京ダービーを6馬身差の圧勝。3番手の好位追走から唯一の上がり37秒台(37秒6)の最速上がりで突き抜けた。しかも、当日の前内有利な馬場を外枠から終始外を回って、直線で内の2頭を差し切って力の違いを見せつけた。力は間違いなく上位の存在だ。

 ゲートが速くないので4番枠は不安材料。9着だったオキザリス賞の敗因が馬群の中で「砂のキックバックを浴びて…云々」(モレイラ騎手)だったので、もう少し外めの枠が欲しかっただろう。最内枠だったヒヤシンスステークスは勝っているが、スタート後に最後方に下げて外を回して差し切ったもの。東京ダービーの勝因も14番枠が大きかった。勝負どころの反応も鋭くないので、内で包まれてスムーズな競馬ができない可能性があり、外からのプレッシャーも当然あるだろうし、外に出せるか出せないかが最大のポイントになりそうだ。


フォーエバーヤングは、海外遠征帰り初戦。古馬でも海外帰り初戦は調整が難しく勝利に結びつかない例が多く、ましてや3歳馬。しっかりと休養は取ってはいるが、520kgを超える大型馬だけに馬体重も気になるところで、その点は要注意だろう。休み明けの最内枠も懸念材料だが、それでも6戦5勝で海外でも2勝を挙げている実績はトップ。ケンタッキーダービーでは、直線の叩き合いが物議を醸したが、勝ってもおかしくないレースだった。普通に走れば勝ち負け必至であり、とにかく最内枠を捌けるかどうかだけ。


地方勢で抑えておきたいのはサントノーレ。

 骨折休養明けの前走の戸塚記念は、大幅な馬体増で成長分を差し引いても明らかに余裕残しの馬体だったが、2番手から早め先頭であっさりと抜け出してフロインフォッサルに6馬身差の完勝だった。順調なら春二冠で勝ち負けが期待できた馬。二走ボケがなければ、中央勢に立ち向かえるのはこの馬だけだ。


◎フォーエバーヤング

○ラムジェット

▲ミッキーファイト

△サントノーレ


3連単◎軸1頭マルチ。





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