最近の回顧録

 

医学部生活にもだいぶ慣れたが、相変わらず研究は進んでいない。前にいたラボの規模の凄さを実感する。

 

これまでほとんど一人でDRY解析を任され、できる人がいない中、国内外の研究者と連絡をとってやってきたが、

未だ進まない・・。論文になるのだろうか、また誰がこのデータに責任を持つのだろうか・・。そんな疑心暗鬼で過ごすことに少し

疲れてきた。お金もないから、テクとして少しアルバイトさせてもらえることになったが、何か気に入らなかったのだろうか、助教からちょっとした計算を久しぶりにしてすぐに答えられなかったら、こんなことでは研究者として生きていけないぞと言われた。この大学で誰よりも研究してテスト勉強もして、今日だって祝日なのに気づけば12時間以上ラボにいて、一日中頑張っている自信があるが、それだからなのか、嫌味を言ってくる人が周りに多くなってきたように思う。前にも違うラボの先生から、研究者ならMDいらないだろや研究者にも期限があるからなと何もしてないのに嫌味を言われた。

思えば前のラボは附置研であったが、研究をバリバリしている人に嫌味を言っている人は見かけなかったように思う。地方独特なのか・・。研究者としての格の違いや器の大きさ、余裕は地方大学にはないんだなと改めて実感するような体験に最近しばし遭遇し、なんとなく辟易している。好きなだけ言ったらいいよ。俺は俺。気にしないつもりでいたけど、久しぶりに心に刺さった。いちいち言わずに指導だけにフォーカスを当てられる人はいないのか。

お金がなくて、付き合っていた彼女にも愛想を尽かされた。情けない。この歳にもなってずっと下っ端。嫌味を言われて、結果も出せない自分が惨めで涙が出てくる。いつか見返してやるからなと心の中で自分に言い聞かせて、言い聞かせて、それでもやっぱり辛い。

客観的にまずは免許を取らなければならない。批判的な人間にのめり込みすぎてはダメだ。Academic surgeon になりたいのだ。自分の好きな領域で特異性を見出すことが目的であって、研究1本で飯を食うつもりはない。本当に1本で勝負できる人間なんて一握りもいないのはわかっているから2刀流で生きていくことに自分は意味があると思っている。勘違いしないで欲しかった。こんなんじゃ生きていけないぞとか期限があるぞとかそんなこと百も承知で編入したのだ。言い返したかった。