「希死念慮」とは簡単に言えば、"死にたい" "生きたくない" と思うことである。
特にうつ病、統合失調症などの患者がこの想いを抱くことが多い。

SSRI「パキシル」が希死念慮や自傷行為を助長するとして、厚労省が警告を呼びかけており、
海外では「プロザック」も問題視されている。
いずれも飲み始めに多いとのことだ。
こういった場合、副作用と言っていいものかどうかは疑問である。

国内においてパキシルが原因と思われる自傷行為(実際亡くなった方含む)は、
2006年の1年間で39人という報告がある。恐らく氷山の一角であろう。

上記2剤に限らず他のSSRI及びSNRIにもそのリスクがあるのではないか、
という意見もあり、国内では現在パキシルの他に
SSRI「ルボックス(=デプロメール)」「ジェイゾロフト」、SNRI「トレドミン」が発売されている。
セロトニンに関係しているのだろうか。

それであれば「レスリン(=デジレル)」「アナフラニール」「セディール」においても
同じことが起こってもよさそうだが、これらの関連性について私は聞いたことがない。

パキシルにそういったリスクがあることが事実だとしても、
この薬によってうつ状態が改善される人も多数いることは間違いない。
「タミフル」の、異常行動"リスク"とインフルエンザによる死者を減らす"メリット"の関係に似ている。
したがって、リスクより主作用を優先すべきだと私は思う。ま、あまり無責任なことは言えないが。。
ただ、希死念慮がなくても未成年者にパキシルはできるだけ避けるべきだと思う。

間違いなく言えることは、
診察時に希死念慮があるかどうか正しい情報を伝えることは重要であることだ。
その場合は、SSRIを使って治療するにせよ、
パキシルではなくジェイゾロフト他をチョイスすることでリスクを下げられるかもしれない。
また、SSRI/SNRIではなく3環形4環形から始めたりシフトしてよくなることも大いにある。



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