先日書いた「セロトニン」と同じく脳内の神経系のホルモンである。
「ノルアドレナリン」は、意欲・不安・緊張を司っており闘争本能や逃避本能に関係している。

この本能は「交感神経系」の一つであり、
ノルアドレナリン分泌及び放出により、脈拍を上げたり、息を荒くさせる。
したがって体を覚醒させることは言うまでもない。
(低血圧治療薬「リズミック」はノルアドレナリンを増やすことで血圧を上げる)

「ノルアドレナリン」の一部が変化したものが「アドレナリン」であり、
アドレナリンも同じく交感神経系を刺激する。
ノルアドレナリン、アドレナリンはそれぞれ「ノルエピネフリン」「エピネフリン」とも呼ばれる。

不足すると意欲が落ち、うつ状態になるになる。
そのため、特に意欲不足のうつ病には、ノルアドレナリンを増やす薬が用いられる。

三環形抗欝剤と四環形抗欝剤は、ノルアドレナリン方向に効くものが多い。
(ただし、三環形抗欝剤「アナフラニール」はセロトニン方向の効果が強い。)

三環形抗うつ剤(本邦発売中のもの)
…トフラニール、トリプタノール、ノリトレン、アンプリット、アモキサンなど

四環形抗うつ剤(本邦発売中のもの)
…ルジオミール、テトラミド、テシプール

このノルアドレナリン、
過剰にあると、不安感が強くなったり躁状態になったりするため、
コントロール役であるセロトニンとのバランスが重要である。

セロトニンとノルアドレナリン両方をほぼ均等に増やすものとしてSNRIがある。
SNRIは"Serotonin & Norepinephrine Reuptake Inhibitors"の略。
日本語訳すると"セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬"である。
本邦では「トレドミン」のみ発売中。海外では「エフェクサー」「シンバルタ」も承認されている。

前述の通り、セロトニンの前駆体はアミノ酸の「トリプトファン」であるが、
ノルアドレナリンはアミノ酸「フェニルアラニン」や「チロシン」が前駆体である。



---------------
マイクロアドBTパートナーはブログやサイトに貼るだけ。お小遣いをゲットしよう!
---------------