私自身が長い間「線維筋痛症」と診断され、その後「男性更年期障害」とわかり治療によって改善した経験から感じるのは、社会や医療の理解不足が患者を遠回りさせることがあるということです。
 
これは誰かを責めたいわけではなく、当時は男性更年期に関する知識や診療体制が十分に広がっていなかったために起きたことだと思います。

男性更年期障害の認知不足

現時点においても未だ日本では「更年期=女性」というイメージが強く、男性に同様の症状があることはあまり知られていませんでした。医師の間でも「ホルモン低下と痛みや気分症状の関係」が共有されておらず、その結果、私のように別の診断を受けるケースが生じやすかったのではないかと思います。

線維筋痛症との重なり

線維筋痛症は原因がはっきりせず、全身の痛みや気分の不調など、多様な症状が出ます。男性更年期障害と似た部分が多いため、診断が難しいという現実があります。私自身もそこで長い時間を費やしました。

今後に向けた改善の方向

同じように苦しむ人が少しでも早く適切な治療にたどり着けるように、社会や医療に次のような変化が広がることを願っています。

1.男性更年期障害の啓発強化

一般の方だけでなく医療従事者の中でも、ホルモン低下が痛みや気分障害と関連する可能性があることを広く共有していく。

2.診療科の枠を超えた連携

泌尿器科・精神科・整形外科などが連携して、患者が一つの診断名に縛られずに済む仕組みが求められます。

3.患者が正しい情報にアクセスできる環境

信頼できる情報が広まり、患者自身が自分の体を理解する手助けになることで、医師との対話も前向きに進められます。
 
大切なのは「誤診は誰の責任か」を問うことではなく、社会全体で知識を積み重ね、次に困っている人が早く正しい治療にたどり着けるようにすることだと思います。
私の体験がその一助となれば幸いです。